フォード・モンデオ 中国では新型の投入決定 当局に5代目モデルの画像掲載

公開 : 2021.11.11 06:05

欧州で生産終了となったフォードの大型セダン「モンデオ」ですが、中国では5代目となる新型が発売されます。

フォード最新世代のデザイン

生産終了が決定したフォード・モンデオだが、中国工業情報化省のウェブサイトには、5代目となる新型の写真が掲載されている。このことから、中国では新型モンデオが販売されることが判明した。

2022年の第2四半期に中国での販売を開始する予定で、フォードと長安汽車との合弁企業により重慶で生産されることになっている。欧州での発売は否定されているが、米国では「フュージョン」の後継モデルとして販売される可能性がある。ただし、北米モデルの調達先の詳細については明らかになっていない。

中国当局のウェブサイトで確認された新型モンデオの画像
中国当局のウェブサイトで確認された新型モンデオの画像

これまでのフュージョンは、メキシコのエルモシヨ工場で生産されていた。しかし、同工場は現在、新型SUVのブロンコの生産に充てられている。

「CD542」という内部コードネームで知られる新型モンデオは、中国市場で最近発売された新型クロスオーバーのエヴォス(Evos)からデザインのインスピレーションを得ており、フォードが「Potential Energy Aesthetics」と表現するデザイン系統を採用している。

スポーツ仕様のSTラインの主なデザイン要素としては、八角形のグリル、ボンネットの前縁にライトバーでつながれたスリムなLEDヘッドライト、独立したデイタイム・ランニングライト、フロントバンパー下部にあるエアダクトのA型グラフィックなどが確認できる。

さらに、輪郭のはっきりしたボンネット、最大19インチのホイールを収納する大きなホイールハウス、フラッシュ式ドアハンドルを備えたサイド、クーペスタイルのルーフライン、そしてエヴォスと同様にリアクォーターパネルに入った特徴的なラインなどが見られる。

リアは、ショートデッキ、マスタングに似たテールライト、ディフューザーを内蔵したバンパーが特徴的だ。

全体的に大型化し全長4.9mに

サイズは全長4935mm、全幅1875mm、全高1500mm。来年3月にスペインのバレンシア工場で段階的に生産終了となる現行モデルのモンデオよりも、全長が63mm、全幅が23mm、全高が19mm拡大されている。ホイールベースも現行より104mm長い2954mmとなっている。

新型モンデオのインテリアはまだ公開されていないが、中国の情報筋によると、基本的なレイアウトはエヴォスと同じであるという。ダッシュボードには、1.1mのワイドディスプレイを搭載。このディスプレイは、12.3インチのデジタルメーターディスプレイと、27インチのインフォテインメント・タッチスクリーンで構成されている。

中国当局のウェブサイトで確認された新型モンデオの画像
中国当局のウェブサイトで確認された新型モンデオの画像

フォードの新しい車載システム「Sync+ 2.0」が搭載され、百度(Baidu)が開発したソフトウェアにより、バーチャルアシスタント、無線ソフトウェア・アップデート機能、レベル2の運転支援機能、コネクテッド技術などが実装される。

新型モンデオは、現行モデルにも採用されているフォードのC2プラットフォームをベースにしている。C2プラットフォームは、小型車のフィエスタから7人乗りSUVのエッジまで、さまざまなサイズのクルマに対応するために開発された。

中国市場では、1.5Lと2.0Lの4気筒ターボエンジン(最高出力241ps)を搭載したモデルの投入を計画している。また、プラグイン・ハイブリッドも予定されているが、その詳細はまだ公表されていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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