ヴォグゾール・アストラ フルモデルチェンジで8代目に カローラの強敵現る
公開 : 2021.11.11 06:25
ヴォグゾール/オペルの新型アストラが英国で受注開始。新構造をベースにデザインやパワートレインを刷新。
すべてが新しい主力ハッチバック
ヴォグゾールの主力ハッチバック車、アストラの新型が欧州で発売された。2万3275ポンド(約360万円)から注文を受け付けている。
また今後、ヴォグゾールのグレード設定が大きく変わり、全モデル共通で「デザイン」、「GSライン」、「アルティメット」の3グレードで販売される。これにより、「消費者が自分のニーズに最も適したモデルを選ぶことが容易になる」という。段階的にアストラ以外のモデルにも適用されていく。
新型アストラにおけるエントリーモデルのデザインは、16インチアルミ、前後LEDライト、スマートフォン・ミラーリング機能付きの2つの10.0インチスクリーン、リアパーキングセンサーを装備。スポーティなGSラインは、17インチのブラックホイール、ツートーンルーフ、プライバシーガラス、運転支援パッケージを追加して2万6710ポンド(約410万円)から販売される。
最上級のアルティメットは2万9285ポンド(約450万円)からで、18インチのダイヤモンドカット・アルミホイール、新しい「ピクセル」LEDヘッドライト、アルカンターラシートを装備する。また、ヘッドアップ・ディスプレイやワイヤレス・スマートフォン充電器に加え、ヒーテッド・ウィンドスクリーンも標準装備されている。
ガソリン車、ディーゼル車、プラグイン・ハイブリッド車は、2022年の第1四半期から英国で販売を開始する予定。2023年には完全EVのアストラeも発売され、コルサe、モッカe、コンボeライフ、ヴィヴァーロeライフなど、既存のEVラインナップに加わる。2028年からは、ヴォグゾールはドイツの姉妹ブランドであるオペルとともに完全に電動化されたラインナップを展開する予定だ。
詳細はまだ明らかになっていないが、アストラeの駆動系は、親会社ステランティスのモジュール式アーキテクチャーであるEMP2の電動版を採用すると思われる。コンボやヴィヴァーロのEVモデルにも採用されているが、アストラeの発売が2年後であることや、これらのモデルよりも明らかにプレミアム性を重視していることから、出力や航続距離は大幅に改善される可能性が高い。
注目のPHEVも2種類設定
新型アストラのパワートレインは、プジョー308と同様に、従来のガソリンとディーゼルに加えて2種類のPHEVが用意されている。
PHEVは、最高出力150psまたは180psの1.6L 4気筒ターボ付きガソリンエンジンと、最高出力110psの電気モーターを8速ATと組み合わせ、合計出力180psまたは225psを発揮する。12.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、EV走行可能距離は約56kmで、7.4kWのオンボード充電器で2時間以内に充電できる。
非電動のエンジンとしては、1.2Lのガソリンターボ3気筒(109psまたは130ps)と、4気筒ディーゼルターボ(130ps)がある。それぞれに6速MTが標準装備されているが、8速ATも選択可能。
デザイン面では、最新のSUVであるモッカやグランドランドと同様の「Vizor」と呼ばれる新しいフロントエンドを採用した。先代モデルのグリルに代わって、ブラックパネルが装着されている。その上には、新しいLEDヘッドライトが配置されており、オプションで168個のLED電球を備えた「インテリラックス」にアップグレードすることができる。
また、ホイールアーチを拡大し、16インチから18インチのアルミホイールを装着できるようにしたほか、SUVモデルにも採用されているツートンカラーの塗装をオプションで選択できるようにしている。また、トランクリッドには軽量化のためにプラスチックが採用されているが、これも兄弟車と同様にモデル名が記されている。
新型アストラは全長4374mm、全幅1860mm、全高1470mm、ホイールベース2675mmで、全高を除くすべての寸法で先代よりも大型化している(全高は15mm低い)。また、ホイールベースの延長により、前席と後席のレッグルームが改善されているようだが、具体的な仕様については未確認だ。