世界で最も奇抜なクルマ 48選 後編 「変わり者」のレッテルを貼られた名車・珍車

公開 : 2021.11.20 06:25  更新 : 2021.11.20 11:28

見た目やコンセプトの奇抜さゆえに「変わり者」と呼ばれるクルマをご紹介。フェチを刺激するクルマもあるかも?

いすゞ・ビークロス

いすゞには型破りなクルマを作るメーカーというイメージはあまりないが、ビークロスは輝かしい例外である。1993年の東京モーターショーでコンセプトカーとして発表され、4年後にほとんど変更することなく発売された、いすゞ・ビッグホーンに近いコンパクトSUVである。

1997年から2001年まで生産され、主に米国で少数が販売された。

いすゞ・ビークロス
いすゞ・ビークロス

ランボルギーニLM002

現在のランボルギーニ・ウルスは、高級・高性能SUVの1つとして広く知られている。ランボルギーニが過去に製作した強力なオフロード・トラックであるLM002よりも、はるかに有名でトレンドの一部となっている。

LM002は、角張ったボディに大きなV12エンジンを搭載し、4輪を駆動させた。控えめに言っても、これは当時ランドローバーが作っていたものとは全く違う。スポーツカーメーカーがオフロード・トラックを作るのはおかしいと思うなら、ランボルギーニがもともと農耕用トラクターを作っていたことを思い出してほしい。

ランボルギーニLM002
ランボルギーニLM002

リンカーン・ブラックウッド

フォードの高級車ブランドであるリンカーンがピックアップトラックを作るというのは、当時は良いアイデアに思えたはずだ。ブラックウッドは、同時代のフォードFシリーズと関連しており、豪華な装備を満載していた。しかし、一般の人々はこのピックアップトラックにほとんど関心を示さず、米国では2002年モデルのみ、メキシコでは2003年モデルまで販売されるに留まった。

フォードが失敗した分、GMが成功した。ブラックウッドに似たコンセプトのキャデラックエスカレードEXTは、2002年から2013年まで2世代にわたって製造され、奇をてらったものとは思えないほどの成功を収めている。

リンカーン・ブラックウッド
リンカーン・ブラックウッド

ロータス・エウロパ

ロータスは1960年に初のミドシップ・レーシングカーを開発し、6年後にはそのレイアウトを市販車にも導入した。このタイプのスポーツカーとしてはかなり早い時期での登場であり、「ブレッドバン(パン屋のバン)」と呼ばれる奇妙なボディ形状を除いても、エウロパは当時としては異例の存在であった。

当初、ロータスはルノーのクレオン・アルーエンジン(ルノー16や世界ラリー選手権で優勝したアルピーヌA110にも搭載)を採用していたが、1971年にはフォードのケントエンジンをベースとしたツインカムがラインナップに加わった。

ロータス・エウロパ
ロータス・エウロパ

マトラ・ジェット

ルネ・ボネ・ジェットとして知られていたマトラのスポーツカーは、単なる変わり者ではなく、エポックメイキングな存在だった。生産台数はかなり少なかったものの、世界初のミドエンジン搭載ロードカーとして生産された。

1962年に登場したジェットは、ルノーのクレオン・フォンテエンジンを搭載していたが、このエンジンはルノーのセダン「8」、スポーツカー「フロリード/カラベル」、バンの「エスタフェ」に搭載したばかりであった。

マトラ・ジェット
マトラ・ジェット

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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