BMW 2シリーズ・クーペ M240i(G42型)へ試乗 FRキープのモデルチェンジ 前編

公開 : 2021.11.27 08:25

ボディの軽量化と高剛性化に注力

高性能なM240iでは、フロントバンパーの角にカナードのような処理が付き、大きなスプリッターも備わる。ドライバー重視のクルマとして、空力特性もしっかり煮詰められていることはいうまでもない。

3シリーズも利用するCLARプラットフォームだから、2シリーズのボディサイズはだいぶ成長した。全長は先代より105mm長く4537mmで、全幅は64mm広がり1838mmになった。全高は28mm低くなっている。

BMW 2シリーズ・クーペ M240i xドライブ(欧州仕様)
BMW 2シリーズ・クーペ M240i xドライブ(欧州仕様)

ワイドになったことで、前後のトレッドも拡大。フロントで54mm、リアで31mm広くなり、コーナリング中の安定性を高めている。全幅で増えた数字と合わないのは、M240iに標準装備される19インチタイヤの幅も広くなっているためだ。

BMWによれば、現行のZ4の開発で得られた知見を活かし、2シリーズ・クーペではボディの軽量化と高剛性化に注力したという。ねじり剛性を12%高くしつつ、50:50の前後重量配分も保たれているとのこと。

エンジンルームのサイドメンバーやサスペンション・ストラットは、4シリーズ譲りのアルミニウム製を採用。ボンネットやフロントフェンダーも、軽量なアルミ材が用いられている。

サスペンションは、2シリーズ・クーペ共通でフロントが2ジョイント・スプリングストラット式となり、リアは5リンク式。さらにM240iでは、専用のMスポーツ・サスペンションが与えられ、ブレーキも大型化。新開発のリアデフも組まれる。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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