アルファ・ロメオ147 GTA 英国版中古車ガイド 車両の値段はV6エンジンの値段
公開 : 2021.12.07 08:25
シャシー能力以上にクイックなステアリング
現在の147 GTAの中古車を調べてみると、かなりの走行距離を刻んでいる例も多く、耐久性は悪くないようだ。それでも、サスペンションのリフレッシュなどは定期的に必要になる。
ステアリングの反応は、クイックな状態が正常。むしろ、シャシーが許容できる以上にクイックだった。乗り心地はしなやかながらコシがある。もしたるんでいる印象なら、思い切ってアイバッハやビルシュタインのコイルオーバー・キットに交換したい。
ボディは亜鉛メッキ処理されており、錆びにくいのが嬉しい。サビが出ているなら、過去にダメージを受けた部分か、修理が適切ではなかった証拠だろう。
車内にはレザーシートが奢られているが、表皮は意外にも堅牢。車載の機能がすべて動作するか、事前の確認は忘れずに。
コストが心配?イタリアン・クラシックカーなのだから、多少は当然と割り切るしかない。
購入時に気をつけたいポイント
エンジン
タイミングベルトは、9万6000km毎か4年毎の交換が推奨。飛び石でダメージを受けやすい、フロントのオイルクーラーの状態を確かめたい。エンジンの下まわりを目視し、オイル漏れがないかも確認する。
後期型の場合は、高速走行時にオーバーヒート状態にならないか、試乗で確認したいところ。ウオーターポンプの水車、インペラーの破損で冷却性能が落ちることが原因だ。
トランスミッション
MTの場合は、ベアリングの摩耗で変速が重くなったり、引っ掛かりを感じるようになる。メインベアリング付近からのフルード漏れにも注意。クラッチペダルの動作は、試乗で確かめる。
セミオートマティックのセレスピードは、滑らかに変速されるか確認する。修理は安くできない。
ブレーキとサスペンション
フロントブレーキのパッドとディスクは、すぐに摩耗してしまう。減り具合は予め確認する。英国では250ポンド(約3万8000円)程度で部品は買える。
フロント側のウイッシュボーンは、11万kmほどで交換の必要が出てくる。アンチロールバーから異音が出ていないかも確かめる。
ショックアブソーバーも同じくらいの走行距離でヘタってくる。ガス漏れしていないか目視したい。3.2LのV6エンジンは重く、オリジナル状態ならブッシュ交換も必至。
ボディ
基本的に147 GTAは錆びにくい。だが、一部のクルマはフロントシート後ろ側のフロアで酷く錆びていることがあるようだ。過去の事故歴を確かめ、修理の状態を観察する。
赤い塗装は経年劣化で色あせしたり、クリア層が剥がれやすい。ドアハンドルにガタが出ていないか、開け閉めして確かめる。
インテリア
フォルクスワーゲン・ゴルフではないので、すべての機能が正常に動くか、入念にチェックしたい。仮に見た目は良くても。