BMW、コンセプトXM初公開 M部門の次世代PHEV 4.4L V8とモーターで総出力750ps

公開 : 2021.11.30 18:05

BMW Mは、次世代SUVのコンセプトモデルを米国で公開。次世代の思想とデザインが反映されています。

BMW MのフラッグシップSUV

2022年に創立50周年を迎えるBMWのM部門は、歴史上2番目のM専用モデルであるXMを発売する計画だ。今回、そのコンセプトモデルである「コンセプトXM」が公開された。

BMW Mの電動化モデルであり、名高い4.4L V8ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせた、最高出力750psの高性能PHEVとなる。

BMWコンセプトXM
BMWコンセプトXM    BMW

SUVラインナップの最上位モデルとして、アウディRS Q8、ポルシェカイエン・ターボS Eハイブリッド、レンジローバー・スポーツSVRなどに対抗する。

X7から派生したXMは、BMWの伝統的な命名規則に従えば、実質的にはX8となる。しかし、XMはMモデルとしてのみ販売される。これは、1978年に発売されたスーパーカーのM1以来、初めてのことである。

また、スタイリング、駆動系、テクノロジーを完全に専用化しており、X4やX6など既存のモデルとは一線を画している。

コンセプトXMはフロリダ州マイアミで公開されたが、欧州での販売は2023年夏頃になると思われる。生産は、BMWの世界最大の工場であるサウスカロライナ州のスパルタンバーグで、2022年後半に開始される予定だ。

750psのPHEVパワートレイン

コンセプトXMのパワートレインは、市販モデルにほぼそのまま継承される。BMWは具体的な情報をあまり明らかにしていないが、中心となるのはV8ツインターボエンジンである。BMWの慣例に従い、8速ATに内蔵された高性能電気モーターと連動し、4輪を駆動すると予想されている。

20kWh以上の容量を持つバッテリーを搭載し、電気のみでの航続距離は最大80kmに達する。システム全体の出力は750ps、最大トルクは101kg-mで、ラインナップ中最もパワフルなモデルとなる。現在はガソリンエンジン搭載のM5 CSが最強の座に就いているが、XMには115psの出力差がある。

BMWコンセプトXM
BMWコンセプトXM    BMW

最近CEOに復帰したBMW Mのフランク・ヴァン・ミールによれば、このパワートレインはすでに他のMモデルへの採用が決まっており、X5 M、X6 M、M5、M8の次世代モデルに搭載される可能性が高いとのことだ。

XMのもう1つの特徴は、スポーティであると同時にラグジュアリーなSUVとしての位置づけだ。ヴァン・ミールCEOは、「Mモデルのオーナーからは、パフォーマンスに加えてよりラグジュアリーなものを求める声が寄せられており、今回はその新戦略が生産にまで引き継がれた最初の例です」と述べている。

実際、BMWのデザイン責任者であるドマゴイ・デュケックは、XMを「ラグジュアリー・セグメントの中心に位置するBMW Mの贅沢なステートメント」と表現している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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