マセラティ・グレカーレ MHEV プロトタイプへ試乗 ステルヴィオの兄弟SUV 後編

公開 : 2021.12.01 08:26  更新 : 2022.03.25 18:28

イタリアンな情熱に長距離の親和性

エグゾーストノートも、ドライバーの気持ちをアゲてくれる要素の1つ。マセラティは、甘美なサウンドもブランドの特色だと考えているから、抜かりはない。

スポーツ・モードを選び、アルミニウム製のシフトパドルを弾けば、パワフルで粘り強い2.0L 4気筒ユニットが特徴的な雄叫びを聞かせてくれる。マイルドが付くとはいえ、ハイブリッドとは思えない。

マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ
マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ

ステアリングホイールにはフェラーリのマネッティーノ・ダイヤルに似たスイッチがあり、ドライブモードの切り替えは一発。思わず窓を開いて、リアルなサウンドに浸りたくなる。オーナーの子供心も満たしてくれる。

間もなく登場する、中型SUVのマセラティ・グレカーレ。長い歴史を持つブランドとして、過去最も多くの支持を集めるであろうことは想像に難くない。マセラティは2025年までに、グレカーレとレヴァンテが、売り上げの4分の3を占めると予想している。

クルマ好きとしては複雑な気持ちになるが、昨今の自動車メーカーにとって、主力モデルがSUVであることは間違いない。スポーツカーを得意としてきたブランドでも。

少し無感情的なアウディSQ5やポルシェ・マカンとは異なり、グレカーレはイタリアンな情熱を感じさせてくれた。兄弟モデルといえるステルヴィオより長距離走行との愛称も良く、プロトタイプながら訴求力は高いと感じた。

量産仕様へ試乗できる日を、楽しみにしていたい。

マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプのスペック

価格:−
全長:−
全幅:−
全高:−
最高速度:239km/h
0-100km/h加速:5.6秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:1870kg
パワートレイン:直列4気筒1995ccターボチャージャー+電動スーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:300ps/5750rpm
最大トルク:45.8kg-m/2000-4000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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