初めてEVに乗る人が注目すべき小型車 10選 セカンドカーとしても優秀な欧州人気モデル

公開 : 2021.12.10 18:05

3. ヴォグゾール/オペルコルサe

プジョーの兄弟ブランドであるヴォグゾール(ドイツではオペル)が販売するコルサeは、e-208のようなスタイルや航続距離を持たず、想像力に富んだインテリアもなく、価格もそれほど高くはない。しかし、比べる価値がないと思ってはいけない。プジョーに比べれば少し地味かもしれないが、それでも十分にハンサムなクルマだ。

290kmという日常生活に十分な航続距離と、鋭敏で有能なハンドリング、快適な乗り心地を兼ね備えており、100kWのDC急速充電に標準対応していることもセールスポイントになるはずだ。

3. ヴォグゾール・コルサe
3. ヴォグゾール・コルサe

ヴォグゾールの母国である英国では大規模なディーラー網が構築され、これまでEVを検討していなかった人々を迎える準備を整えている。コルサeは、そのニーズに応えるのに十分な性能を持っている。

4. ルノー・ゾエ

ルノー・ゾエは発売当初、決してエキサイティングなモデルではなかったが、改良を重ねた結果、大幅にステップアップしている。52kWhのバッテリーを搭載し、1回の充電で最大385kmを走ることができ、多くのライバルを圧倒している。実際の走行距離が300km程度だとしても、非常に優れた性能だ。

もはや特筆すべきことではないが、50kWでの充電にも対応している。価格は3万ポンド(約450万円)弱からとなっているが、理想的にはR135モデルの「アイコニック」グレードを選び、パワーと装備を追加したいところだ。特に、バッテリーをルノーからリースする必要がなくなった今では、競合他社と比較しても高いコストパフォーマンスを誇っている。

4. ルノー・ゾエ
4. ルノー・ゾエ

運転してみると、非常に軽快で静粛性が高く、街中での乗り心地も良い。しかし、高速走行時には若干の不安定さを感じることがあり、操作系にはやや鉛のような重苦しさもある。インテリアやインフォテインメント・システムは、初期モデルから大幅に改善されている。

5. ミニ・エレクトリック

ミニ・エレクトリックは、ミニというブランドに期待される楽しさのすべてを詰め込んだEVだ。

3ドアのボディをベースに、BMW i3 Sのパワートレインを搭載したミニ・エレクトリックは、最高出力183ps、最大トルク27kg-mという非常に健康的な性能を備えている。今回比較している他モデルよりもパフォーマンスに優れ、ハンドリングはミニの伝統である、グリッピーでダーティでアジャイルなものとなっている。英AUTOCAR編集部お気に入りの1台でもある。

5. ミニ・エレクトリック
5. ミニ・エレクトリック

問題は航続距離だ。ミニは230km以上と謳っているが、実際には160~190kmにとどまるだろう(運転の仕方や場所による)。しかも、トランクがかなり小さく、後部座席へのアクセスが困難で、いずれにしても小さな子供以外には使えない。小型EVの中ではまだ楽しめる部類に入るが、航続距離の短さゆえ、上位に入るには不十分である。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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