Mスポーツ 初代フィアット・パンダ4×4のラリー仕様公開 ワイドボディに最高出力300ps
公開 : 2021.12.09 06:25 更新 : 2022.11.01 08:52
初代パンダをワイドボディ化し、ラリー仕様に改造したワンオフ車両が登場。Mスポーツが開発を手掛けました。
ベースはフィエスタR5
世界ラリー選手権(WRC)のトップチームであるMスポーツは、ラリー用に改良されたワンオフのフィアット・パンダ4×4を発表した。少量生産のカスタムメイド・プロジェクトの第一弾となる。
英カンブリア州に拠点を置くMスポーツは、フォード・フィエスタWRCをラリーで走らせている。今回のパンダ4×4は、グラベルとターマックの両方に参加できるマシンを求めている匿名の顧客のために製作されたという。
新たに設立されたMスポーツ・スペシャル・ビークル部門の最初のマシンとなるパンダは、標準の初代モデルを大幅に改造して再構築し、初代フィエスタR5のシャシーに載せ替えている。
フィエスタR5のシャシーに載せるためには、パンダのボディを360mm広げる必要があったが、Mスポーツはこれによってハンドリングが向上したと述べている。パンダのボディ形状を変えないように、グループBカーを参考にしたカスタムメイドのホイールアーチを装備している。
今回限りのワンオフ車両
パワートレインは、フィエスタR5と同じフォード製の1.6Lターボエンジンを採用しており、Sadev社製の5速シーケンシャル・トランスミッションを介して、最高出力300ps弱、最大トルク45.8kg-mを4輪に供給する。
インテリアでは、ダッシュボードはオリジナルのパンダのデザインを踏襲しているが、シートには6点式ハーネスが装備され、FIA公認のロールケージも採用されている。リアシートを取り外すことで、スペアホイールを収納できるようになっている。
顧客の要望に応じて製作されたワンオフ車両だが、Mスポーツのマルコム・ウィルソンは、「パンダは、(Mスポーツの拠点である)ドベンビー・ホールで行われている新時代の特注・少量生産プロジェクトの最初の1台です」と述べている。
また、Mスポーツ・スペシャル・ビークル部門については、「新しいクライアントを受け入れる準備ができている」とし、最近建設された新しいテストコースと製造施設から恩恵を受けられると付け加えた。