新型 スズキSクロスへ英国試乗 骨格は先代と同じ 好印象な乗り心地
公開 : 2021.12.19 08:25
クラスでは例外的に好印象な乗り心地
Sクロスを運転してみると、基本的にとても印象が良い。エンジンは先代からのキャリーオーバーながら、まだ開発されてから日は浅い。
電圧48Vのマイルド・ハイブリッドが組み合わされた、自然吸気の1.4L 4気筒ガソリンがフロントに載る。カタログ値で最高出力129psがうたわれているが、実際の走りは控えめな数字を感じさせないほどに活発だった。
6速MTは軽く変速でき、感触も良い。6ATは少しダイレクト感が乏しい印象ながら、反応は悪くない。エンジンノイズは大きく、防音処理はもう少し改善しても良さそうだ。
スポーティな味付けのクロスオーバーが増えるなかにあって、Sクロスのシャシーは新鮮。ステアリングホイールの操舵感は今どき珍しいほど軽く、ボディロールが大きいものの、グリップ力に不足はなく乗り心地も褒められる。
大きな起伏や細かな凹凸を通過しても、滑らかにいなしてくれる。フワ付いたような印象もなかった。このクラスのクロスオーバーとしては、例外的に好印象な乗り心地だ。
Sクロスは、良くも悪くも、少々オールドファッションなクロスオーバーだといえる。また、ライバルにはない魅力も備わっていると思う。
スズキは、巧みにSクロスを一新させてはいるが、このクラスのSUVは競争が特に激しい。もうひと手間施す必要性はあったのではないか、と感じたことも確かだ。
スズキSクロス 1.4ブースタージェット・マイルドハイブリッド・ウルトラ・オールグリップ(英国仕様)のスペック
英国価格:2万9799ポンド(約452万円)
全長:4300mm
全幅:1785mm
全高:1585mm
最高速度:194km/h
0-100km/h加速:10.2秒
燃費:16.9km/L
CO2排出量:133g/km
車両重量:1305kg
パワートレイン:直列4気筒1373cc自然吸気+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:129ps/5000rpm
最大トルク:23.8kg-m/2000-3000rpm
ギアボックス:6速マニュアル