日産自動車、「日産ゼロ・エミッションファンド」を設立

2012.06.12

日産自動車は11日、同社の100%電気自動車、日産リーフで削減されたCO2を活用した個人名義のオーナー向け新プログラム「日産ゼロ・エミッションファンド」を同日立ち上げると発表した。このファンドにより集められたCO2排出権は、国内クレジット制度に基づいて、一般社団法人低炭素投資促進機構が購入し、売却益はゼロ・エミッション社会の実現を加速させるために、急速充電器の設置及び森林保全活動に活用されるという。

森林保全については、一般社団法人more treesと協働で実施する。国内で保全が必要とされている森林に対し、本ファンドの売却益を活用して間伐を行い、「リーフの森」として再生していく計画だという。

「日産ゼロ・エミッションファンド」では、日産リーフに乗っているオーナーが走行した距離を、ガソリン車で平均的に排出されるCO2の量に換算し、集約されたCO2の年間総量を一般社団法人低炭素投資促進機構に売却する。CO2削減量は走行距離に応じて算出されるため、このファンドに参加するオーナーが多いほど、その分CO2削減量が増え、急速充電器の設置と環境保全に貢献することになるという。

年間走行距離は、車載の通信ユニットから日産のカーウイングスデータセンターに自動的に集約される仕組みとなっているため、オーナーの手を煩わせることなく、より正確な走行実績を把握することが可能だ。

日産ゼロ・エミッションファンドを通じて売却されたCO2排出権は本ファンドの運営及び以下2つの用途に使用されるとのこと。

1.急速充電器の設置
更なるEVの普及によるゼロ・エミッション社会の実現、及び利用者の利便性向上のため、ニーズに応じた適切な場所に急速充電器を設置していく。

2. 森林保全
現在日本国内で保全が必要とされている森林を「リーフの森」として再生する。2012年度の対象地域としては、東京都及び神奈川県横浜市の水源地域となっている以下の地域での森林保全活動に使用する。対象地域(2012年度予定):山梨県 丹波山村、小菅村、道志村。この森林保全の対象地域は今後の売却益の動向をみて、順次拡大していく予定だという。

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