スズキ新型「アルト」 価格/軽トップの燃費を解説 スーパーハイトワゴンの時代に“基本”型

公開 : 2021.12.10 10:32  更新 : 2021.12.10 12:42

マイルドハイブリッド 燃費27.7km/L

新型アルトのパワートレインは2種類。

1つ目は、従来型やスペーシアなどに搭載されて定評のあったR06A型エンジン(46ps/5.6kg-m)で、エネチャージも装備する。

アルト・ハイブリッドX(アーバンブラウンパールメタリック)
アルト・ハイブリッドX(アーバンブラウンパールメタリック)

エネチャージとは減速時に発生するエネルギーを利用してオルタネーターで発電し、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーに充電。その電力を電装品に供給することで、発電によるガソリン消費を最小限に抑え、軽快な走りに貢献するシステムだ。

2つ目のパワートレインは、ワゴンR系(ノンターボ)、ハスラーなどに搭載されるR06D型エンジン(49ps/5.9kg-m)にマイルドハイブリッドを組み合わせたもの。

アルト初のマイルドハイブリッド仕様となり、軽自動車トップの27.7km/L(WLTCモード)という好燃費で登場。JC08モードでは33.1km/Lを記録する。

発電効率に優れたISG(モーター機能付き発電機)が減速時のエネルギーを利用して発電し、アイドリングストップ車専用鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーに充電。

その電力で、加速時にはモーター(2.6ps/4.1kg-m)がエンジンをアシストして、さらなる燃費向上に貢献するハイブリッドシステムだ。

組み合わされるトランスミッションは、いずれもCVT。駆動方式は、どちらにも2WD(FF)と4WDが設定された。

プラットフォームは、従来型同様の軽量・高剛性な「ハーテクト」。新たにハスラーでも使われた高減衰マスチックシーラーを採用するなど、細部にまでこだわり、心地良い走りと高い静粛性を実現している。

内装はデニム調 USBが前席に2口

インテリアも、エクステリア同様に「気軽」「安心」「愛着」をコンセプトにしている。

立体的な造形による質感の高さ、デニム調シートや楕円をモチーフにした意匠によって親しみやすさを表現し、飽きのこないデザインを目指した。

アルト・ハイブリッドXの前席・後席内装
アルト・ハイブリッドXの前席・後席内装

インパネは、左端の空調吹き出し口から助手席前のパッド、センターダッシュを経て右端の空調吹き出し口まで、立体感のある流れをもたせた。助手席前の厚みのあるパッドは、内装のアクセントとなっている。

メーターパネル、センターのディスプレイ部、さらにダッシュボード全体も同様に楕円をモチーフにしており、親しみやすさも感じさせる。

メーターはシンプルな単眼式だが、ハスラーのものに似た形状だ。常時照明式で昼夜を問わず明るくて見やすい。

インパネやドアトリムは、それぞれネイビーカラーが採用されており、落ち着きのある色合いで乗員を囲む。これも、質感の高さ・居心地の良さを引き立てる演出だ。

また、シート表皮は、あらゆる世代で親しまれているデニムを連想させる生地を開発。綾織りを思わせるバイアス柄と濃淡のある縦糸表現がそのこだわり。そして背面をブラウンとし、表側と色を変える手法で質感を高めた。

インパネまわりは、ドリンクホルダー(運転席&助手席)/トレイ(助手席)/センターポケット/ショッピングフックをはじめ、フロアコンソールトレイ、後席用のドリンクホルダー(2個)など、手の届く位置に容量や形状を追求した収納スペースを豊富に設置。また、USBソケットは運転席&助手席からも使えるよう2口装備した。

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