日産/三菱「軽EV」まもなく EVvsシリーズハイブリッドに? これからの軽どうなる
公開 : 2022.01.03 11:05
シリーズハイブリッドの可能性?
モーター、およびその制御技術もアイ・ミーブから大幅に進化していると思われるため、日産/三菱の新型軽EVは、重ったるいような動きにはならないと思う。
また、今回のスパイフォトがアメリカで撮影されたのは、軽EVが海外でも発売される可能性を示唆していると考えられる。
ボディサイズとして日本市場対応での軽規格としているものの、グローバルでもシティコミュータ―として十分通用するモデルになるのはないだろうか。
ルノー/日産/三菱アライアンスとして、ルノーブランドで欧州で発売される可能性も否定できないはずだ。
もう1つ、日本発で期待される軽電動化がある。
それが、ダイハツのeスマート・ハイブリッドだ。
ロッキーと、その兄弟車であるライズの大幅改良を受けて登場したシリーズハイブリッドシステムだ。
シリーズハイブリッドとは、エンジンを発電機として使い、駆動はモーターのみでおこなう電動車を指す。
両車の場合、搭載するガソリンエンジンの排気量は1.2L。
同エンジン開発者と意見交換したが、1.0Lエンジンから技術的な進化の度合いはかなり大きい。
そしてeスマート・ハイブリッド搭載車に試乗してみると、同じくシリーズハイブリッドシステムである日産eパワーと似ている部分と似ていない部分があった。
ダイハツは「eスマートハイブリッド」活用?
実は、試乗前にeスマート・ハイブリッド開発担当者から「エンジンを比較的多めにかける設定だ」と指摘を受けていた。
公開されているデータ図では、40km/h程度まではEV走行となり、エンジンがかかるのはそれ以上の速度域としているが、40km/h以下でもアクセルを多めに踏むとエンジンがかかった。
これは、eスマート・ハイブリッドは、搭載するバッテリー容量がeパワーの約半分程度であるためだ。
ダイハツとしては「良品廉価」を目指しており、そうした条件のなかで発電機としてのエンジンを使い方を最適化したという。
試乗会の前にオンラインで実施された商品説明会では、eスマート・ハイブリッドを各モデルに速やかに展開するとしたが、軽への応用については詳しく触れていなかった。
だが、試乗会の場ではダイハツ関係者が、軽自動車向けも十分可能という判断を示した。
充電をするという手間がなく、実質的にEV走行する状態が長いシリーズハイブリッドがトヨタの中小型車とダイハツの軽へと広がっていくことになりそうだ。
そうなると、eパワーでも、日産/三菱軽への応用があるのか?
電動化は、国や地域の社会状況により違いがある中、軽のEV化とシリーズハイブリッド化の今後の動きに注目していきたい。