フォルクスワーゲン・ポロ 1.0 TSIへ試乗 古き良きVWらしさ フェイスリフト
公開 : 2021.12.25 08:25
大きなモニターに運転支援システムも標準
新しいポロには、アダプティブ・クルーズコントロールと車線維持システムを組み合わせた、トラベルアシストと呼ばれる運転支援システムも標準で付いてくる。このクラスの装備としては珍しく、良く機能することにも感心させられた。
英国仕様では、オートエアコンやキーレスエントリー、ナビゲーションはオプションなのに。とはいえ、評価するべきポイントだろう。
インフォテインメント・システムは反応が良いうえ、ショートカットキーが用意され操作性は良好。ワイヤレスでアップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応するため、手持ちのスマートフォンでグーグルマップの高機能なナビを使える。
インテリアデザイン自体は、兄弟モデルのセアト・イビザが2021年初頭のマイナーチェンジでリフレッシュされたにも関わらず、ポロではあまり手が加えられなかった。実直で冴えない雰囲気のままだ。
例えばルノー・クリオ(ルーテシア)などの場合、鮮やかな差し色や印象の良いテクスチュアが与えられている。気分を上げてくれるポイントとして。
パネルなどに用いられる素材は悪くなく、人間工学的にも優れている。居心地も良く、組み立て品質にもまったく不満は感じられない。特別感がないというだけだ。
従来的なフォルクスワーゲンらしさ
ポロ最大の強みは、フォルクスワーゲンに共通する、優れた設計技術と製造品質にある。全体の水準が平均的に高く、ライバルに劣る部分もない。
最新の8代目ゴルフや純EVのID.3など、技術的に複雑さを増すモデルでは、最近陰りが見えている分野でもある。その点で、3年前に登場した現行のポロには、従来的なフォルクスワーゲンらしさが残っている。
フェイスリフトを経て、あと数年、われわれを喜ばせてくれるモデルとなるだろう。
フォルクスワーゲン・ポロ 1.0 TSI ライフ(英国仕様)のスペック
英国価格:1万8825ポンド(約286万円)
全長:4074mm
全幅:1751mm
全高:1435mm
最高速度:186km/h
0-100km/h加速:10.8秒
燃費:19.2km/L
CO2排出量:118g/km
車両重量:1172kg
パワートレイン:直列3気筒999ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:95ps/5000-5500rpm
最大トルク:17.8kg-m/1600-3500rpm
ギアボックス:5速マニュアル