オペル、16年ぶり日本再上陸へ いろいろあった過去 日本で優位に戦うには?
公開 : 2022.01.01 08:25
GMからPSA傘下→ステランティスに
その後、オペルは2006年に日本市場から撤退するものの、欧州での存在感は堅調に維持。
2017年からはGMからグループPSA傘下へ移籍した。
英国ではオペルではなく「ヴォクソール」のブランド名を使用。2018年の時点で、世界60か国で展開し、年間販売台数100万台を突破している。
日本でいえばスバルに近い数字だ。
その後、グループPSAはFCAと合流し、2021年よりステランティスとなった。
気が付けば、オペルは、アメリカ、フランス、イタリアなどの多国籍を特徴とするステランティスのドイツ部門を担う存在となっていたのだ。
また、オペルは電動化を強く推進しているのも特徴だ。計画では2024年までに、欧州で展開するすべての車種に電動化モデルを用意するという。
日本でのポジショニングはどこ?
そんなオペルが2006年の撤退から約16年のブランクを経て日本市場へ復帰する。
最初に導入されるのは3モデル。Bセグメントのハッチバック「CORSA(コルサ)」(EV版のコルサeを含む)、BセグメントSUVの「MOKKA(モッカ)」、そしてCセグメントSUVの「GRANDLAND(グランドランド)」だ。
また、MPVの「COMBO(コンボ)」などのラインナップ追加も予定されているという。
車格的には小さいモデルが中心ということで、価格も手ごろなものになりそうな気配だ。
1990年代のオペルの快進撃も、そうした手ごろな価格のコンパクトカーが大いに貢献していた。
しかし、最初はヒットしたものの、次第に販売が低調になったというのが、1990年代から2000年代のオペルであった。
その背景には「信頼性の低さ」や「プレミアム感の不足」などがあった。
今回の日本再上陸では、そうした前回の反省点が考慮されていれば……。うまくいけば、手ごろな価格で、魅力的なドイツ車が販売されることになるだろう。
オペルの再挑戦に期待したい。