ベントレー・コンチネンタルGT コンバーチブル 英国のリビエラを巡る休日 後編
公開 : 2022.01.01 20:25
顕著で深遠な英国品質が宿る芸術作品
コンチネンタルGT コンバーチブルが備える、ベントレーならではのラグジュアリー。英国のリビエラで、筆者が暖かい歓迎を受けることができた理由も、そこにあるのだと思う。顕著で深遠な英国品質が宿る芸術作品として、迎えてくれたのだろう。
目立つクルマに乗った男だったかもしれない。でもそれ以上に、街の人は熱い気持ちを抱いたのではないかと思う。英国に対する誇りのようなものを。
英国のリビエラ、ペイントンの街は少し寂れている。風光明媚な南フランスと比べれば、ずっと北の方にある。でも、少しも息苦しい場所ではない。
大富豪でなくても、ランチをテラス席で食べることができる。ペイントンの海岸線は、息を呑むほど美しい。四半世紀ぶりにこの土地を訪ねて、祖母が感じていたものを理解できたような気がした旅だった。
番外編:V8かW12か
大きいエンジンの方がベターか。小さい方がベターか。コンチネンタルGT コンバーチブルに6.0L W型12気筒エンジンを搭載したスピードは、英国ではV8エンジン版より5万ポンド(約760万円)ほど高い。そこまで投じる必要はあるだろうか。
W12を選ぶ理由は、W12を搭載したベントレー・オーナーという自負に浸れるからだろう。値段の安い方を購入した理由を、知人に説明する必要もない。
しかし、実際のところはV8エンジンの方が優れたベントレーだと筆者は思う。より軽量で効率に優れる。何より雷鳴のようなサウンドが、ベントレーというクルマの個性へ素晴らしく合致している。
ベントレー・コンチネンタルGT コンバーチブルV8(英国仕様)のスペック
英国価格:18万2200ポンド(約2769万円)
全長:4850mm
全幅:1964mm
全高:1399mm
最高速度:318km/h
0-100km/h加速:4.1秒
燃費:8.5km/L
CO2排出量:266g/km
乾燥重量:2335kg
パワートレイン:V型8気筒3996ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:549ps/6000rpm
最大トルク:78.3kg-m/2000rpm
ギアボックス:8速オートマティック