ドイツが生んだ史上最高の名車 31選 後編 VWビートルから「イエローバード」まで

公開 : 2021.12.25 18:25

自動車大国ドイツが生んだ名車の数々を紹介。高い技術力と独創的なアイデアの結晶は、世界中で愛されています。

メルセデス・ベンツSクラス

メルセデス・ベンツSクラスは1965年の誕生以来、長年にわたって最高級車として君臨し、上流階級の人々に快適なくつろぎの場を提供してきた。メルセデスは多くのオーナーが後部座席に座りたがっていることを認識しており、当初からロングホイールベースのSELを販売している。

Sクラスで走りたいというドライバー向けには300SEL 6.3というモデルが用意され、0-97km/h加速5.7秒、最高速度227km/hという性能を誇った。これは1967年のことで、現代のAMGバージョンの先駆けである。

メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツSクラス

メルセデス・ベンツSL

SLは、どの時代のモデルでも、メルセデスを代表する名車として挙げることができる。特に1971年のR107は説得力があるが、今回は2001年のR230をSLの最高峰としたいと思う。

そのルックスはまったく古臭さを感じず、運転も楽しく、SL 55 AMGは求められるだけの性能をすべて備えている。折りたたみ式のメタルルーフ仕様も加わり、最高のコンバーチブル/クーペとなった。

メルセデス・ベンツSL
メルセデス・ベンツSL

2008年のSL 65 AMGブラックシリーズは、670psのツインターボV12エンジンを搭載し、重量はSL600より250kg軽く、最高速度は電子制御で320km/hに制限されている。最新世代のSLも今年発表されたばかりで、2022年には路上でその姿を見ることができるだろう。

NSU Ro80

NSU Ro80は、その先進的なスタイリングとツインローターのワンケル・ロータリーエンジンの採用により、1968年のカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。ハイスピードかつスムーズに走れるクレバーなクルマであることは間違いない。しかし、このエンジンは信頼性に欠け、フォルクスワーゲンがNSUの名を封印するまでの11年間で3万7204台が生産されたに過ぎなかった。

最新技術によって、ワンケルエンジンのローター先端の磨耗を解決し、望ましいクラシックカーとすることもできる。Ro80は確かに不完全ではあるが、やろうとしたことは素晴らしいのだ。

NSU Ro80
NSU Ro80

オペル・マンタ

オペルはフォード・カプリに対抗して、いち早くマンタを発売した。このクルマもまた、米国のマッスルカーを意識したスタイルを持つ。初期モデルのマンタAもよかったが、その後に出たマンタBは最高だった。見栄えがよく、スペースも広く、そして何よりハンドリングがいい。110psの2.0Lをフル活用するGT/Eも登場し、カプリよりも長持ちして1988年まで60万3千台が製造されている。

オペルは、1983年にマンタ400グループBラリーカーを製作した。後輪駆動のプラットフォームは、全輪駆動のライバルに対して登場した瞬間から時代遅れとなっていたが、ターマックでは強力なパフォーマンスを発揮した。

オペル・マンタ
オペル・マンタ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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