【詳細データテスト】ベントレー・コンチネンタルGT 高級高速クーペの傑作 本格スポーツではない

公開 : 2022.01.01 20:25  更新 : 2022.03.15 03:57

使い勝手 ★★★★★★★★★☆

インフォテインメント

12.3インチのタッチ式画面を用いたインフォテインメントシステムは、ルックスも機能もポルシェ・パナメリカーナのそれにかなり似ている。しかし、使い勝手には文句のつけようがない。

ディスプレイに指紋をつけたくないというなら、小ぶりなスクロール用ホイールと多くの実体スイッチの存在がありがたいだろう。そうでなければ、画面右側に列を成した操作アイコンが扱いやすい。

インフォテインメントシステムに文句のつけようはないが、それでも回転格納デバイスが有り難いときは少なくない。高価なオプションだが、キャビンの高級感を高めてくれる。
インフォテインメントシステムに文句のつけようはないが、それでも回転格納デバイスが有り難いときは少なくない。高価なオプションだが、キャビンの高級感を高めてくれる。    WILL WILLIAMS

回転式ディスプレイは、4865ポンド(約68万円)と安くはないオプションだ。画面を格納すると、代わりにコンパス/外気温計/ストップウォッチのクラシックな円形メーターが現れる。150以上のパーツで構成されるそれは、ほとんど音もなく作動し、ダッシュボードに美しくフィットする。

さらには、ドライバーがリバースへシフトしたら、2秒以内に反転してバックカメラの映像を表示することが要求される。これは、法規でそう定めている市場もあるからだ。

とにかく、目的地までのナビゲーションが不要なときや、外界からの情報に気を散らされたくないとき、そして高級感を堪能したいとき、無粋なデジタル画面を隠せることはありがたい。

燈火類

LEDマトリックスライトは標準装備で、アクティブブランキングと自動減光が利用できる。非常にパワフルだが、対向車への反応がやや遅いこともあった。

ステアリングとペダル

足元のスペースは、先の尖ったイブニングシューズでもゆったりできる広さで、大きなピカピカのペダルはまっとうな位置に取り付けられている。そして、汚してしまうのがはばかられるような仕立てだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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