全部入った! 新型アウディA3セダン、どれだけ積める? カタログじゃ分からない荷室調査

公開 : 2022.01.01 21:45  更新 : 2022.01.01 22:20

セダンの良さを再認識。アウディA3セダンのトランクを調査。全長4.5×全幅1.8mというボディサイズで、4種のスーツケースをひと呑みしました。

貴重なCセグメントのセダン

今ではCセグメントの3ボックス・セダンは少数派になってしまった。

1990年代はドイツ車を筆頭にイタリア車・フランス車に数多くのモデルが存在し、1つのカテゴリーを確立していた。

アウディのプレミアム・コンパクト・セダン「A3セダン」。現行型は2021年5月にハッチバック車と共に日本発売された。4つのケースは、「どれだけ積める?」シリーズの基準器。
アウディのプレミアム・コンパクト・セダン「A3セダン」。現行型は2021年5月にハッチバック車と共に日本発売された。4つのケースは、「どれだけ積める?」シリーズの基準器。    前田惠介

今回荷室をチェックした新型アウディA3セダンをおさらいすると、全長4495×全幅1815×全高1410~1425mmというサイズ。初代アウディA4BMW E46 3シリーズより大きいことに時の流れを感じる。

エンジンは3気筒999ccターボ(110ps)が「30 TSFI」に、4気筒1984ccターボ(190ps)が4WDの「40 TSFIクワトロ」に搭載される。

価格は338万円~509万円。

直接のライバルとなるのがメルセデス・ベンツAクラス・セダン(1.3Lターボ:136ps)。ボディサイズは、全長こそAクラス・セダンが4550mmとちょっと長いが、全幅1800と全高1430mmはほぼ同寸である。

被験車両は、A3セダンの「ファーストエディション(472万円)」。装備の差はあるが、ボディそのものは他のグレードと変わりはない。

A3セダンのラゲッジ・スペース容量は、カタログ公表値で425L。ひとクラス上で、全長が265mmも長いA4が460Lであることを考えれば、十分に広いといえる。

トランクの注目点は?

A3セダンは、クーペライクなラインで、ショートデッキのため収容力はそれほど期待していなかった。

しかしトランクフードを開けてみると、スクエアで、いかにも積めそうな荷室が姿を現した。

A3セダンのトランク。フロアの前後長は950mm。幅は最も狭い部分で1000mm。荷室の高さは最も低い部分で540mm。荷室の天井から垂れているストラップを引くと、フックが出現。レジ袋やバックを掛けられる。
A3セダンのトランク。フロアの前後長は950mm。幅は最も狭い部分で1000mm。荷室の高さは最も低い部分で540mm。荷室の天井から垂れているストラップを引くと、フックが出現。レジ袋やバックを掛けられる。    前田惠介

注目点を紹介しよう。

トランクの床面は、敷居部分からの段差が200mmと低く、開口部も大きいので荷物の積み下ろしは楽だ。

荷室の床下には、スペアタイヤが入るスペースを確保。

日本仕様はパンク修理剤と電動コンプレッサーのみが搭載されるため、タイヤのスペース(深さ約150mm)がフルに活用できる。

セダンながら後席のバックレストは分割可倒式(特別装備の40:20:40独立可倒)とされているので、大きな組立て式家具でも楽々積めるだろう。

座面はそのままでバックレストだけが倒れる構造のため荷室床面と段差ができるが、積み込み時は後席ドアからもアクセスできるのでそれほど気にならない。

また、荷室の天井に当たる部分には、レジ袋・トートバッグを下げられる本格的な作りのフックが付き、サイドポケット部分には12Vのアクセサリーソケットが備わる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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