グーグルでクルマは変わる? ボルボが導入、アンドロイド・オートモーティブOSの車載システム
公開 : 2022.01.04 20:43
クルマのインフォテインメントに注目。ボルボ車に、アンドロイド・ベースの車載OSが採用されはじめています。スマホなしでもGoogleの各種サービスが使えます。
もくじ
ーアンドロイド・オートとの違い
ー使用料金 どうなる?
ー2022年モデルのXC60で体験
ー新しい外観/内装 どこに注目?
ー自宅からクルマまでシームレスに
ーXC60 B5 AWDインスクリプション スペック
アンドロイド・オートとの違い
かつてのボルボは、1つの車種を長い間作り続ける代わりに、毎年のように改良や車種追加を行ってきた。
ここで紹介するXC60は初代が2009年に日本で発売し、2017年フルモデルチェンジなので、昔ほどロングライフではなくなったが、ひんぱんにアップデートを行っていることは共通している。
ただし2021年9月に発売された新型(2022年モデル)の改良点は、これまでとは少し毛色が違う。Googleのインフォテインメントシステム導入が最大のニュースだからだ。
Googleの車載システムとしてはアンドロイド・オートが知られているが、それとも別物だ。
あちらはボルボの車載システムSENSUSとアンドロイドのスマートフォンをリンクさせる機構。
こちらはシステムそのものがアンドロイド・ベースなので、スマートフォンを接続しなくてもGoogleマップやアプリを使える。
このシステム(SENSUSのような名前はない)は、ナビゲーションを行うGoogleマップ、音声操作のGoogleアシスタント、アプリを扱うGoogleプレイで構成される。
スマートスピーカーと連携して自宅の家電の遠隔操作もできる。
使用料金 どうなる?
ただしアシスタントの日本語対応は2022年Q1から。当然ながらアンドロイド・オートは非対応になるが、Apple CarPlayは後ほど対応予定だという。
このシステムはXC60と同時に、S90とV90(クロスカントリー含む)にも搭載された。
最上級の90シリーズだけでなく、現在世界でいちばん売れているボルボであるXC60にも積んできたのだから力が入っている。
新しいシステム導入に合わせて、緊急通報や故障通報、スマートフォンアプリによるドアロック&アンロック、プラグインハイブリッド車の充電状況表示やエアコン操作、盗難されたときの自車位置表示も可能になった。
使用料は、Googleのシステムを含め4年間は無料で、その後は月数千円レベルの課金を予定しているという。ただし緊急通報と故障通報だけは15年無料とのことだ。
2022年モデルのXC60で体験
ボルボのアイデンティティでもある安全性では、予防安全装備として前車発進通知機能、リアの衝突回避・被害軽減ブレーキが加わった。
レーダーのメーカーも変わっており、そのうちの1つはフロントのエンブレムに内蔵。確実な作動のためにヒーターまで備えたという徹底ぶりだ。
今回乗ったのは、48Vマイルドハイブリッドのインスプリクション。
2022年モデルは他に、マイルドハイブリッドの「モメンタム」と「Rデザイン」、プラグインハイブリッドの「インスクリプション・エクスプレッション」と「インスクリプション」がある。
40台限定でポールスター・エンジニアードも用意されたが、すでに完売した。
グレード別では、インスクリプションが日本で売れているXC60の60%を占めるとのことで、Rデザインは5%にすぎない。
そしてプラグインハイブリッドは10%を占めるという。ボルボのユーザーの指向性がある程度わかる。
マイナーチェンジということでエクステリアも少し変わった。