ジャガーXF(2) 長期テスト 見た目は伊達じゃない P250のスポーティな走り
公開 : 2022.01.22 09:45
見た目がカッコいいだけではない
しかし、交通量の少ない郊外の道を数kmほど走らせただけで、魅力的なドライビング体験を与えてくれることを実感した。見た目がカッコいいだけではないと、確実にいえる。
長期テストでは、基本的には殆どをエコ・モードで過ごす。ガソリン価格も安くはない。それでも、後輪駆動のXF P250はダイナミック・モードを選びたいと強く思わせる。
変速がクイックになり、アクセルペダルの反応が敏感になり、ステアリングホイールの重みが適度に増す。メーターパネルが赤く染まり、パイプで導引されるエンジン音に気持ちが高ぶる。
P250の最高出力は、フォルクスワーゲン・ゴルフ GTIに匹敵する251ps。意欲的な加速と、小気味いいシフトパドルの反応を楽しめる。コーナー間の鋭い加速が、さらに気持ちを盛り上げる。
エンジンサウンドは、人為的なものではある。だが、車内でその存在を聞くことができなければ、ドライビング体験の喜びは小さくなるだろうとも思う。
コーナーリングでは、Rダイナミック仕様のサスペンションが、ボディをフラットに維持。コミュニケーションの取りやすいフロントタイヤと、驚くほど快活なリアタイヤが融合し、爽快な操縦性を味わえる。
運転する筆者は笑みを抑えきれない。ジャガーXFが、バランスに優れたサルーンであることを証明している。
マイナーチェンジを受けたXF P250 Rダイナミック SE RWDなら、BMW 320iにも不足なく太刀打ちできるだろう。価格に対する動的能力でも。
テストデータ
気に入っているトコロ
伝統的なサルーン:XFの荷室は巨大。より多くの家族が、サルーンを選んでも良いと思うほど。
気に入らないトコロ
物足りない贅沢装備:オプションはふんだんに選べる。だが、アダプティブ・クルーズコントロールとワイヤレスのアップル・カープレイは欲しいところだ。
テスト車について
モデル名:ジャガーXF P250 Rダイナミック SE RWD(英国仕様)
新車価格:3万7835ポンド(約586万円)
テスト車の価格:4万3110ポンド(約668万円)
テストの記録
燃費:12.7km/L
故障:なし
出費:なし