ベントレー・フライングスパー・ハイブリッド 他モデル/グレードとの違いは? 数値に迫る
公開 : 2022.01.21 12:15
パワートレインの相違点
上記の影響により、パフォーマンスの点ではフライングスパーがベンテイガを少しずつ凌いでいる。
たとえばエンジン単体の最高出力と最大トルクはフライングスパーの416ps/56.1kg-mに対してベンテイガは340ps/45.9kg-m。
電気モーターも同様にしてフライングスパーは136ps/40.8kg-mで、ベンテイガの128ps/35.7kg-mを上回る。
これらの結果としてのシステム出力とシステムトルクは、フライングスパーの544ps/76.5kg-mに対してベンテイガは449ps/71.4kg-mとなっている。
こうしたパフォーマンスの差は動力性能にも反映されており、最高速度と0-100km/h加速はフライングスパー:285km/hと4.3秒、ベンテイガ:254km/hと5.5秒と発表された。
車重が重く、前衛投影面積が大きなベンテイガが動力性能の点でフライングスパーに及ばないのは、ある意味で当然かもしれない。
そのいっぽうで、ミュルザンヌなきあと、名実ともにベントレーのフライングシップに就任したフライングスパーが、ベンテイガを凌ぐポジションについていることもまた、自然な成り行きといえるだろう。
PHEVモデル、何が違うのか?
PHEVで重要なEV巡航距離はWLTPで41kmと、ベンテイガの40kmをわずかに上回る。
これを可能にしているのが、容量18.0kWhの高性能リチウムイオン・バッテリー。なお、フライングスパー・ハイブリッドはトランクルームの床下にバッテリーを搭載している関係で、トランクルーム容量がフライングスパーV8の420Lに対して351Lとやや小ぶりになっているのはやむを得ない点だ。
また、同じくプラグインハイブリッド・システムを搭載した都合から、アクティブアンチロールバーのベントレーダイナミックライド、それに4WSのオールホイールステアリングがオプションでも装着できないのも、フライングスパーV8との違いといえる。
この辺がフライングスパー・ハイブリッドの走りにどう影響するのかは、是非とも実車をテストして確認したいところだ。
それ以外の装備品はフライングスパーV8などと基本的に同じ。外観上の違いも、前輪後方の低い位置に「Hybrid」のロゴが追加されるくらいで、他のフライングスパーと見分けるすべはほとんどない。
フライングスパー・ハイブリッドの価格は2420万円で、フライングスパーV8の70万円高。日本でのデリバリー開始は2022年後半となる見通しだ。