加速性能ランキング トップ10 実世界で計測されたハイパフォーマンスカーの実力とは

公開 : 2022.01.15 06:05

5. アリエル・アトムV8

48-113km/h加速:1.9秒|0-402m:11.2秒(215.9km/h)|テスト実施日:2011年8月10日

少なくとも現時点では、4桁の馬力や超高価なカーボンファイバー製シャシー、豪華な4輪駆動システムがなくても、このリストの上位に食い込むことができる。喜ばしい限りである。

10年前、英サマセット州クルーカーンにある小さなアリエル社は、V8エンジンを搭載したアトムを作ることに成功した。テスト時の車重は650kgで、1万500rpmで481psの絶叫をあげる。

5. アリエル・アトムV8
5. アリエル・アトムV8

「0-97km/hを3.02秒で達成した後、160km/hに達するまでに5.7秒かかり、その後空力的なコントロールが効き始める。とはいえ、アリエルは目を見張るほど速いクルマではあるが、ハイパーカーとはわけが違う。慣性がなく、ただひたすら道を下っていくだけなのだ」

6. マクラーレンP1

48-113km/h加速:2.0秒|0-402m:10.2秒(237.3km/h)|テスト実施日:2014年5月7日

マクラーレン・オートモーティブが、現代における初のトップレベル・ハイパーカー「P1」のキーを我々に渡したとき、それはとても大きな出来事のように感じられた。しかし、3年前にテストしたブガッティ・ヴェイロン・スーパースポーツの巨大な存在感を、この日はなかなか覆すことができなかった。

それでも、P1は多くの点で我々の畏怖と愛情を勝ち得た。

6. マクラーレンP1
6. マクラーレンP1

「P1は3.8Lよりはるかに大排気量のクルマのように感じさせ、わずか4000rpmでピークトルクを発生する。5速では、80-113km/h(50-70mph)でも、193-225km/h(120-140mph)でも同じくらい速いのだ(それぞれ2.7秒)」

「ドライでは、この性能のすべてにアクセスできる。低速域ではトラクションコントロールの介入に苦慮するが、ドライ環境でのトラクションは常に素晴らしい。これはローンチコントロール・システムが可能にする初期加速の熾烈さにも現れている」

7. マクラーレン720S

48-113km/h加速:2.0秒|0-402m:10.4秒(230.9km/h)|テスト実施日:2017.05.24

マクラーレン720Sは、この種のミドエンジン・スーパーカーの性能ベンチマークを軒並みリセットした。パフォーマンスカーのヒエラルキーにおける障壁や規範と考えられるものを無視したその姿勢は、2017年のロードテストで明らかになった。

720Sは、48-113km/h加速でマクラーレンP1に並び、0-402mではわずかコンマ2秒遅く(当時のマラネロの対抗馬、フェラーリ488 GTBよりコンマ5秒速い)、静止状態から305km/hまで到達するのに兄弟車より1秒長くかかるだけであった。

7. マクラーレン720S
7. マクラーレン720S

「静止状態から97km/hまで3.0秒以下で加速し、113km/hから40m以内で停止する。ハンドリング・サーキットの歴代ラップレコードをあと数秒で塗り替えるところだった720Sは、前代未聞のスピードを持ったクルマである」

「数十年前の本来の意味での“スーパーカー”と呼ぶにふさわしいクルマだ。この言葉は今日、少し違った意味を持つようになっているからね」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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