加速性能ランキング トップ10 実世界で計測されたハイパフォーマンスカーの実力とは

公開 : 2022.01.15 06:05

8. フェラーリ488ピスタ

48-113km/h加速:2.0秒|0-402m:10.5秒(226.9km/h)|テスト実施日:2019年8月7日

見事なまでにサーキット走行に対応した488ピスタは、2019年の夏に我々がロードテストした最後のフェラーリだった。熱狂的なターボ性能を指揮し、忘れがたい印象を残したが、フェラーリは今後、量産スポーツカーをハイブリッド・パワートレインに切り替えるため、488ピスタがこの種のモデルとしては最後になるのかもしれない。

「このエンジンのピストンは、ペップ・グアルディオラ(サッカープレミアリーグのマンチェスター・シティFCの監督)の決勝戦のメンバーよりも巧みに管理され、動機づけられている。高回転域でのトルクを効果的にセーブしながら、自由自在に回転させることで、このクルマの性能は限りなく高いレベルにあるように見える」

8. フェラーリ488ピスタ
8. フェラーリ488ピスタ

「そのため、アクセルを踏み込みながら、勇気を出してシフトチェンジしていく過程が、他のスポーツカーとは比較にならないほどスリリングに感じられるのだ」

9. ランボルギーニウラカン・ペルフォルマンテ

48-113km/h加速:2.0秒|0-402m:10.6秒(220.0km/h)|テスト実施日:2017年10月11日

このAUTOCARトップ10チャートで、ランボルギーニが1台、フェラーリが2台というのは、北イタリアのある地域では注目されていることだろう。それはさておき、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテのV10エンジンは、大気圏内に突入する流星のような存在だ。10個のピストンにより8000rpmで639psを発生するが、8500rpmまで回転することができる。

「ランボルギーニはペルフォルマンテを、このブロックで最も速いスーパーカーにはしていない。少なくとも直線においては。もちろん、170kgも軽量かつパワフルな720Sと比べものにならないかもしれない」

9. ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ
9. ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ

「しかし、V10のドラマチック性、紛れもなく巨大なパワー、ペダルの踏み込み具合によりミクロン単位で変化するエンジンの完璧なスロットル・レスポンスを総合すると、このクルマのパフォーマンス・スタイルに何らかの不満を感じる人がいるとは信じがたい」

10. マクラーレン600LTスパイダー

48-113km/h加速:2.1秒|0-402m:10.9秒(214.0km/h)|テスト実施日:2019年5月22日

マクラーレンのハードコアモデル「ロングテール」の中で、英AUTOCAR編集部がフルのロードテストを実施した例は非常に少ない。2015年の675LTや、いまのところ素晴らしい印象を受けている765LTもそうだ(早急にチャレンジしたいところである)。何とかタイムアタックに持ち込むことができたのはスポーツシリーズの600LTで、ロングテールほどパワフルではなかったものの、期待を裏切らないものであった。

600LTは不思議とスムーズで、予想外に非暴力的であり、ホイールスピンのない完璧に管理された熱狂的な走りを見せながら、160km/hまで6.0秒という閾値を僅かに下回っただけで、570Sにコンマ3秒の差をつけていた。つまり、このクルマは一糸乱れぬ加速力を備えているのだ。フェラーリ488 GTBを僅差で破るのに十分なほどに」

10. マクラーレン600LTスパイダー
10. マクラーレン600LTスパイダー

ポルシェの911 GT2 RSが、主なパフォーマンス・ベンチマークだったと聞いている。しかし、我々の見立てでは、ロングテールより100ps多いドイツ車は190km/hまで加速しないと前に出られないだろう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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