トヨタ新型ノア/ヴォクシー発売 5ナンバーなしでも、「からくり」で勝負 価格/サイズ/内装を解説

公開 : 2022.01.13 13:45  更新 : 2022.01.20 15:17

内装 運転席からの眺めは?

インテリアは、ノア/ヴォクシーとも基本的にほぼ共通だ。

ブラックアウトしたスリムなフロントピラーや、水平基調で低くワイドに構えたインストゥルメントパネルやドアパネルが特徴。

新型ヴォクシーS-Z(内装色ブラック:7人乗り/ハイブリッド)
新型ヴォクシーS-Z(内装色ブラック:7人乗り/ハイブリッド)    前田惠介

2本のフロントピラーの間隔を広げたことで、交差点進入などの左右の見通しがよくなった(従来型はちょうど見たい位置で、2本が交差していた)。また、ボンネット先端が見やすいように配慮されている。

アシストグリップやエアコン吹き出し口などは、機能的にレイアウトされてすっきりとした印象。後席からも見晴らしの良い空間を実現した。

インストゥルメントパネルは、金属調のフレームにソフト素材を巻き付けたテーマとし、部品構成・素材の切り替えを整理することで機能美を追求。

ソフト素材を効果的にあしらい、一クラス上の上質感を狙った独創的なスタイルとしている。

また、機能性はもちろん、使用時も「サマ」になるオープン収納と、隠したいクローズ収納をスマートに使い分けられる工夫を施した。

たとえば、シフトサイドボックスは上にスマートフォンをすっきりセットでき、下にUSBケーブルを収納できる。

助手席大型オープントレイでは、上のトレイ部分の深さを増して下にはティッシュボックスを収納。サイドレジスターの機能とシームレスに包括したデザインとしている。

内装色は、開放的で広い室内空間を演出したブラックを基調に、ノアの一部グレードではダークブラウンも設定。シート素材はファブリックが基本だが、上級グレードでは合成皮革とのコンビネーションになる。

ハイブリッド仕様に四駆「E-Four」

パワートレインは現行型同様、ハイブリッドとガソリンエンジンが搭載される。

ハイブリッド仕様は1.8Lの直4 DOHCエンジン(98ps/14.5kg-m)にモーターを組み合わせるシステムだが、すべての電動モジュールを刷新。

新型ノアS-Z(ホワイトパールクリスタルシャイン:7人乗り/ハイブリッド)
新型ノアS-Z(ホワイトパールクリスタルシャイン:7人乗り/ハイブリッド)    前田惠介

モーターやバッテリーの高出力化とシステムの高効率化により、ミニバンにおいても心地良い加速と優れた燃費性能を高次元で両立した。

ハイブリッドのノア X(2WD:FF)はWLTCモードで23.4km/Lと、クラストップレベルの数値を達成している。

また、最新のハイブリッド技術を継承した新型E-Fourも設定された。モーター出力の向上により4WDの作動領域や後輪へのトルク配分を拡大。

モーターのスペックは、フロントが95ps/18.9kg-m。リアが41ps/8.6kg-m。

コーナリング中の前後トルク配分を最適に制御し、操縦安定性を高めたほか、後輪のトルクを上げたことで、降雪・雨天時における登坂発進の安心感も向上している。

トランスミッションは、2WD、E-Fourとも電気式無段変速機だ。

ガソリン仕様は2.0Lのダイナミックフォースエンジン(170ps/20.6kg-m)にダイレクトCVTを組み合わせ、力強い走りと好燃費を両立。ガソリン車のノアX(2WD)はWLTCモードで15.1km/Lと、クラストップレベルの燃費を達成した。

トランスミッションのダイレクトCVTには、マニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる10速シーケンシャルシフトマチックを設定。駆動方式は4WDも選べる。

また、発進やタイヤスリップしやすい路面の時に、最適なトルクを後輪に配分するダイナミックトルクコントロール4WDも採用。

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式とし、しなやかな動きと接地感あるフラットな走りを追求している。

記事に関わった人々

  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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