メルセデス・ベンツ・アクトロス 2545 全長15m トレーラーの運転に挑戦 後編

公開 : 2022.01.21 08:26

トラックドライバーに頭が上がらない

トレーラーをトレーラーヘッドで押して導くのは、とても難しい。最初からコーンに触れてしまった。気を取り直し、再び挑戦。トレーラーは3車線ぶんをまたいで止まった。

もしHGV 1ライセンスの試験なら、1度の切り返しは認められる。だが、チャンスは1度きり。完璧にこなせるよう、練習は繰り返しておく必要がある。簡単には習得できなさそうだ。

メルセデス・ベンツ・アクトロス 2545(英国仕様)
メルセデス・ベンツ・アクトロス 2545(英国仕様)

こんな繊細な操作を、忙しなく車両が行き交う物流センターで、トラックドライバーは日々行っている。彼らへ頭が上がらない思いになった。

番外編:上級トラックの車内は快適

長距離トラックのドライバーは、自宅から遠く離れた場所で、キャビンに寝泊まりしていることがある。すべてのトラックが快適とはいえないが、今回試乗したメルセデス・ベンツ・アクトロスのトップグレード、2563LSが割り当てられる幸福なドライバーもいる。

エンジンの最高出力は624psと驚くほどではないが、最大トルクは305.2kg-mにも達する。そんなパワフルなトラックのキャビンは、トラックドライバーの家のように居心地が良い。

メルセデス・ベンツ・アクトロス 2563LS(英国仕様)
メルセデス・ベンツ・アクトロス 2563LS(英国仕様)

エアサスペンション付きのレザーシートの後ろには、豪華なベッド。その下には冷蔵庫が付いている。オートエアコンも備わり、季節に関わらずパーキングエリアでの生活を快適にしてくれる。

USB-Cポートの指定もでき、ブルートゥース接続機能とスマートフォンの無線充電も追加できるという。装備は高級サルーンに匹敵する。そのかわり、価格もお安くはないが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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