アウディ、EV戦略の本命「Q4 eトロン」発表 RAV4サイズで「プレミアムEVのナンバー1を目指す」

公開 : 2022.01.17 21:25  更新 : 2022.01.17 21:50

アウディが、日本市場に本命EVを投入。「Q4 eトロン」シリーズが発表されました。航続距離500km、599万円~です。

全長4.6m、全幅1.87mの電気自動車

アウディが、日本市場にEVを本格的に投入してきた。

これまでは1000万円級のEVを展開していたが、ここに来て入口価格が599万円、それもトヨタRAV4サイズの電動SUVを発表したのだ。

Q4 40 eトロンSライン(689万円)
Q4 40 eトロンSライン(689万円)    宮澤佳久

新型EVの名は「アウディQ4 eトロン」。「eトロン」はアウディの電気自動車につけられるネーミングだ。

アウディ ジャパンのラインナップではコンパクトSUVに位置づけられ、内燃エンジン車の「Q3」と「Q5」の間の大きさで手に入るEVということになる。

発表会に登壇したマティアス・シェーパース日本法人ブランド・ディレクターのメッセージは明確だった。

「今後のeトロン戦略、台数構成に関しても中心的な存在になる。目指すのは、プレミアム電気自動車ブランドのナンバー1。日本でそれをチャレンジしていきたい」

2022年の秋以降に発売予定というQ4 eトロンは、ボディサイズが全長4.59m、全幅1.87m。日本ではトヨタRAV4にあたる大きさだ。

航続可能距離 500km超え

面白いのは1つ上のクラスとなるアウディQ5よりもインテリアの全長が長く、室内空間・荷室は上位モデルに匹敵するスペースを有していること。

エンジンを搭載しないことでフロント・オーバーハングを減らし、その分ロング・ホイールベース化することによって、後席・荷室の空間を広げることに成功した。

Q4 40 eトロンSライン(日本仕様は右H)
Q4 40 eトロンSライン(日本仕様は右H)    宮澤佳久

今回展示された車両は「Q4 40 eトロンSライン」という上位グレード・モデルの欧州仕様車。日本仕様は全車右ハンドルだ。

一充電の航続可能距離は516km(欧州仕様)。日本仕様の正確なスペックは、今後明らかになる。

充電方法/価格について

充電に関しては、200Vの普通充電は標準3kW、オプションで最大8kWまで対応する。

急速充電は、CHAdeMO規格の125kWでチャージすることができ、5%から80%まで38分で充電できるという。

2024年までにEVを15モデル以上導入、2025年にはEV比率35%を目指すと語るアウディ ジャパンのマティアス・シェーパース ブランド・ディレクター。
2024年までにEVを15モデル以上導入、2025年にはEV比率35%を目指すと語るアウディ ジャパンのマティアス・シェーパース ブランド・ディレクター。    宮澤佳久

アウディQ4 eトロンの価格は599万円~689万円。

SUVクーペ・ボディの「Q4スポーツバックeトロン」も日本導入されることになり、そちらの価格は688万円~716万円だ。

いずれもパワートレインはモーター1基(204ps/31.6kg-m)で、後輪駆動となる。

発表会では、マティアス氏と伊藤忠総研の深尾三四郎 上席主任研究員によるトークセッションも開催。

EVと自動車産業の今後について語られた。

記事に関わった人々

  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 執筆 / 撮影

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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