次期フォード・マスタング カメラが捉えた次世代モデルの姿 V8ハイブリッド搭載か

公開 : 2022.01.18 06:45

来年の発売が期待される次期フォード・マスタングのプロトタイプを発見。特徴的なシルエットは継承されます。

60年近い歴史の中で最大の変化

フォードマスタングは第7世代に突入ようとしており、開発中のプロトタイプがテスト走行を行っている。次期モデルの発売は来年の見込みだ。

マスタングは、現在販売されているものの中で最も長い歴史を持つ(そして歴史的に最も売れた)クルマの1つであり、次のモデルチェンジでは58年の歴史の中で最も大きな改革が行われる予定だ。

次期フォード・マスタングのプロトタイプ
次期フォード・マスタングのプロトタイプ    AUTOCAR

今回目撃されたプロトタイプはカモフラージュされているが、マスタングの特徴的なシルエットと筋肉質なデザインを継承・進化させようとしているのは明らかである。

フロントとリアのライトやシャープなフロントグリルなどが確認できるが、次期マスタングを現行モデルと最も明確に差別化するのは、ボンネット下の変化だろう。

フォードはトレードマークのV8ガソリンエンジンを中心としたハイブリッド・パワートレインによって、マスタングを電動化時代へと導くと予想されている。

5.0L V8エンジンにツインモーター?

電動SUVのマスタング・マッハEと併売されるであろう次期マスタングは、現行の5.0L自然吸気V8エンジン「コヨーテ」を継承しつつ、排出ガス低減と出力向上、ゼロ・エミッション走行能力を目的に2基の電気モーターを搭載すると考えられる。

この新しいパワートレインの存在は、2017年に特許出願の際に示唆されていた。

次期フォード・マスタングのプロトタイプ
次期フォード・マスタングのプロトタイプ    AUTOCAR

次期マスタングは4輪駆動となり、後輪はV8で、前輪は2基の電気モーターで駆動する。EVモードではモーターだけで走行し、ダイナミックな走行状況ではガソリンエンジンと並行して駆動するように設定されている。

特許申請書によると、各モーターはそれぞれの減速ギアを介して車輪を駆動し、「加速を高め、タイヤスリップを減らすために、トラクションを増加させる」4輪駆動システムの一部を形成することになるという。

モーターの動力は、V8のクランクシャフトで稼働するスターター・ジェネレーターから得ており、重量とスペースを消費するトラクションバッテリーが不要になるとのこと。

特許申請書によると、モーターをエンジンのオイルパンの反対側に直接取り付けることでスペースを節約し、それぞれが独立して動作することで、フロントアクスルにトルクベクタリングを導入することが可能になるようだ。

エコブーストエンジンは廃止の可能性

フォードの広報担当者は、現段階では次期マスタングの詳細について言及することを避けたが、このモデルは今後も同社の製品計画の一部を構成していくと述べた。

フォードは昨年、フォーカスSTとターボチャージャー付き2.3L 4気筒エンジンを共有するマスタング・エコブーストの欧州販売を、不振のため終了している。

次期フォード・マスタングのプロトタイプ
次期フォード・マスタングのプロトタイプ    AUTOCAR

このパワーユニットがハイブリッドシステムと組み合わせて復活するかどうかはまだ不明だが、フォードの特許はV型エンジンに適用される。

今回のプロトタイプに施されたカモフラージュの程度を考えると、公開は明らかに先の話だが、2022年は現行マスタングの販売7年目に当たるので、2023年に発売される可能性は高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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