BMW、量産車最後の12気筒モデル「ザ・ファイナルV12」 7シリーズに設定 12台限定の米国専売モデル
公開 : 2022.01.19 18:45
BMWは、最後のV12エンジン搭載車として7シリーズに特別仕様車を設定。12台のみの製造予定です。
M760i xドライブがベースの限定モデル
BMWは、7シリーズの特別仕様車「ザ・ファイナルV12」を発表した。同社の量産モデルとしては最後のV12エンジン搭載車となる。
M760i xドライブをベースに、12台のザ・ファイナルV12が米国市場向けに製造される予定だ。20インチのアルミホイール、専用バッジ、BMWのオーダーメイド・プログラム「インディビジュアル」から選べるボディカラーと内装が特徴となる。
6.6L 12気筒ツインターボガソリンエンジンは、標準のM760iから変更なく、8速ATを介して609psを発生し、0-97km/h加速タイムは3.6秒とされている。
12台の車両は、パノラミック・スカイラウンジLEDルーフ、アダプティブLEDヘッドライト、Bowers & Wilkinsのダイヤモンド・サラウンド・サウンド・スピーカーシステム、BMWドライビング・アシスタント・プロフェッショナルなどを標準装備する。
価格は20万ドル(約2290万円)だが、購入できるのは7シリーズのV12モデルの所有歴がある顧客のみとなる。
生産は6月に開始され、7月に納車される予定。各車両には、そのボディカラーや内装トリム、車体番号を記した特注のデスクトロフィーが付属する。
ザ・ファイナルV12の公式画像はまだ公開されておらず、確認できるのは「V12」バッジのティーザー画像のみ。
35年の歴史に幕 ル・マン参戦経験も
次世代モデルの発表に先立ち、今年中に生産終了が予定されている現行7シリーズにとって、これが最後の仕様となる可能性がある。
BMWは以前、次期7シリーズではガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、EVの各モデルが設定されることを認め、最もパワフルなモデルはICE車ではなくEVになるとほのめかしていた。
1987年に初めてV12エンジンを搭載したBMWにとって、これは1つの時代の終わりを意味する。初代750iLは300psを発生する自然吸気5.0Lエンジンを搭載し、その派生型は1994年まで7シリーズと8シリーズに採用された。
2代目S70エンジンは排気量を拡大し、ル・マン24時間耐久レース参戦車両にも搭載され、1999年に唯一の総合優勝を果たした。また、マクラーレンF1にも搭載されたことで知られる。
7シリーズのザ・ファイナルV12は、BMW最後のV12モデルとなるが、傘下のロールス・ロイスは2030年まで同エンジンを使用する予定である。