フォード・レンジャー・ラプター・スペシャルエディションへ試乗 自己主張も増強

公開 : 2022.01.29 08:25

自己主張の強い熱烈なファンのため

ボディサイズは大きく、駐車場や都心部などでは取り回しに気を使う。しかしステアリングホイールの操舵感は軽く、運転席からの視認性も良好で、低速域でも扱いやすい。フロント側のパーキングセンサーが省かれたことは謎だが。

レンジャー・ラプターの荷台の最大積載量は、620kgに限定される。他のレンジャーなら、1tを超えるのに。トラックという実用性でいえば、最も劣るレンジャーではある。英国では、商用車としての登録もできない。

フォード・レンジャー・ラプター・スペシャルエディション(英国仕様)
フォード・レンジャー・ラプター・スペシャルエディション(英国仕様)

税金も普通車と変わらないし、リフトアップ・キットなどのおかげで値段も安くない。英国価格は、5万3160ポンド(約823万円)だ。

といっても、レンジャー・ラプター・スペシャルエディションに興味を持つような人は、ベースモデルとの価格差もいとわないだろう。自己主張の強い、ある種のカリスマ性を備えた、熱烈なファンのためのフォードだ。

そもそも、オンロードでの動的能力や加速性能は求めていない。厳しい悪路でも、感嘆するほどのパフォーマンスを発揮してくれる。高い実力を、現実環境で試すことは難しいかもしれないけれど。

フォード・レンジャー・ラプター・スペシャルエディション(英国仕様)のスペック

価格:5万3160ポンド(約823万円)
全長:5363mm
全幅:2083mm
全高:1873mm
最高速度:170km/h
0-100km/h加速:10.5秒
燃費:9.3km/L
CO2排出量:277g/km
車両重量:2510kg
パワートレイン:直列4気筒1996ccターボチャージャー
使用燃料:軽油
最高出力:213ps/3750rpm
最大トルク:50.9kg-m/1750-2000rpm
ギアボックス:10速オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事