米グッドイヤー サステナブル素材70%のタイヤ開発
公開 : 2022.01.21 12:48 更新 : 2022.01.21 12:50
環境負荷の少ない素材を70%も使ったタイヤが開発されました。籾殻、ペットボトル、プラスチック、大豆油。どのように使われているのでしょう?
大豆油、籾殻、ペットボトル
米国の大手タイヤメーカー、グッドイヤーが、サステナブルな原材料の含有率が70%に達するデモタイヤを発表した。
どんな素材が含まれているのだろう?
まずは「大豆油」。コンパウンドの柔軟性を保つために使用している。
大豆たんぱくのほぼ100%が食品・動物飼料用として利用されているが、大豆油はかなりの余剰があると発表されており、こうした工業用途に使うことができる。
植物を原料とした大豆油を使うことにより、石油系製品の使用量を削減するのが狙いだ。
また、コンパウンドの補強・タイヤ寿命延長のために使う「カーボンブラック」の製造方法が変わった。従来は、石油製品を燃焼させて作られていた。
今回グッドイヤーが開発したタイヤは、メタン、二酸化炭素、植物性オイルから生成される3種類の異なるカーボンブラックを使用。
現在のカーボンブラック製造方法と比較して、炭素排出量が減少したほか、バイオベースあるいは廃棄物原料の使用を進めている。
またグリップ力・燃費に関わる「シリカ」は、廃棄・埋め立てに使われることが多い籾殻灰から作られたものを使った。
わたし達に身近な「ペットボトル」「プラスチック製品」の廃棄物も役立っている。基材に戻され、タイヤコードに使用可能な工業用級のポリエステルに改善することで、リサイクルされているという。
サステナブル素材70%使用のタイヤは、現在デモ用タイヤとして生産中。なお同社は、2030年までにサステナブル素材100%のタイヤを製造する目標を掲げている。