ランボルギーニCEO「レトロカーより特別なものを作る」 新型ステラート発売を示唆

公開 : 2022.01.27 18:05

ランボルギーニのCEOは、ウラカンのオフロード仕様「ステラート」を市販化する意向を示唆しました。

ウラカンのオフロード仕様発売か

ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOは、先週ウラカンの派生モデルらしきプロトタイプが目撃されたことを受けて、ウラカンのオフロード仕様の発売を示唆した。

目撃されたプロトタイプについて、2019年のコンセプト「ステラート」の市販モデルを開発しているのかと尋ねると、ヴィンケルマンCEOはAUTOCARに次のように語った。

先日目撃されたランボルギーニ・ステラートのプロトタイプ
先日目撃されたランボルギーニ・ステラートのプロトタイプ    AUTOCAR

「それについて話すのは少し早いですが、驚くものとなるでしょう。ランボルギーニは常に予想外なのです。通常のフィールドから飛び出して、スーパースポーツカーの分野でこれまで見られなかった特別なことをする大きなチャンスだと思います」

この発言は、ステラートがオフロード対応のスーパーカーとして市販化され、2022年発売予定の4つの新製品のうちの1つとなることを示唆するものだ。

レトロカーには消極的なCEO

カウンタックLPI 800-4のようなレトロな雰囲気のモデルよりも、このような「予想外」のクルマのほうがCEO自身にとって面白いか、との質問に対してはこう答えた。

「もちろん。レトロなクルマもたまにはいいでしょう。カウンタックは素晴らしいものだったと思います。でも、わたし達のブランドは前を向かなければならないのです。大きなフロントガラスと小さなバックミラーが必要なのです」

公道デビューを果たしたランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4
公道デビューを果たしたランボルギーニ・カウンタックLPI 800-4    ランボルギーニ

「歴史を理解し、過去に何が起こったかを調べることは重要です。しかし、わたし達は革新的でなければならず、破壊的でなければならず、常に予想外でなければなりません」

2020年にランボルギーニCEOに復帰(2期目)したヴィンケルマンが、ヘリテージにインスパイアされたワンオフモデルや限定モデルに無関心であることは、よく知られている。昨年のカウンタック発表の際、彼はAUTOCARにこう話している。

「わたしは、レトロなクルマは絶対に作らないという考えで会社を辞めたんです。だから戻ってきたときに、『なぜ今、こんなことをするのか』と言いました。でも、クルマを見て話をしたら、やってよかったと思ったんです」

未舗装路に適応したスーパースポーツ

ステラート(イタリア語で「未舗装路」の意)は、ランボルギーニ・ウラカン・エボをオフローダー風に仕上げたモデルとして、2019年にコンセプトモデルが公開された。当時、同社の広報担当者は、このモデルを生産に移す計画はないと述べていた。

今回、軽いカモフラージュの施されたテスト車両が登場したことで、最終的に市販化される可能性が見えてきた。

先日目撃されたランボルギーニ・ステラートのプロトタイプ
先日目撃されたランボルギーニ・ステラートのプロトタイプ    AUTOCAR

外観としては、ウラカン・エボよりもはるかに高いグランドクリアランスを有している。ルーフにはエアインテークやルーフレールを装備。フロントバンパーはストーンガードで強化され、ボンネットにはLEDライトバーが装着されている。

ランボルギーニは以前、ステラートが市販化されることになれば、3Dプリント技術で製造できるとしていた。だが、コンセプトモデルで見られたオーバーフェンダーはいまのところ装備されていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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