新型モーガン3ホイーラー 2月24日公開決定 自然吸気1.5L 3気筒エンジン搭載の3輪自動車

公開 : 2022.01.27 18:25

個性的な3輪車、モーガン3ホイーラー。第2世代となる新型は、新エンジンを積んで2月下旬に公開予定です。

フォード製3気筒エンジン採用

モーガンは、第2世代となる新型3ホイーラーを2月24日に発表する。発売は今年末の予定だ。

新型プラス・フォーやプラス・シックスと同じ先進的なアルミニウム・シャシー技術を採用した、徹底的にモダンなマシンだが、10年前に発売された現行モデルと同じ魅力的なドライビング・エクスペリエンスを実現しているという。

新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ)
新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ)    モーガン

S&S製の空冷式2.0L V型2気筒エンジンを廃止し、フォード・フィエスタSTに搭載されている、より洗練された1.5L 3気筒エンジンを縦置きにして自然吸気とした。

正確な出力は明らかにされていないが、従来のVツインが厳しい排ガス規制を受けて81psだったのに対し、フォード製ユニットは120~130psになるはずだ。フィエスタではターボチャージャー付きで200psを発揮している。

パワーウエイトレシオも素晴らしいものになるだろう。AUTOCARがモーガンのエンジニアから聞いた話によると、現行モデルの500kg以下という重量を新型車の目標にしているという。

ノーズマウントされたエンジンで発生した動力は、マツダMX-5(ロードスター)の5速MTを経由してコックピット後方のベベルボックスに送られ、そこから歯付ベルトを介して1輪のリアホイールに伝達される仕組み。

モーガンのベストセラーモデル

モーガンのマネージング・ディレクター、スティーブ・モリスは次のように述べている。

「新型3ホイーラーは、既存のお客様に今と同じように楽しんでいただけると同時に、より多くの方々にアピールできると考えています」

新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ)
新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ)    モーガン

「わたし達は、3ホイーラーを真のグローバル商品だと考えています。英国、フランス、ドイツ、イタリアでの需要も期待できますが、米国での販売に焦点を当てます」

モリスによると、米国での主な利点として、輸入された少量生産のスポーツカーにつきまとうコンプライアンス上の問題を、3輪自動車であることで回避できるという。モリスは、3ホイーラーが市場に定着すれば、4輪のモーガン車をすべて合わせた販売台数に匹敵すると期待している。

歴史的に見ても、3ホイーラーはモーガンのベストセラーであり、2011年モデルでも一時的に4輪モデルの販売台数に匹敵したことがある。

「2012年頃は、週に28台を販売していました。この新型車があれば、その数字に匹敵する、あるいは上回ることができると信じています」とモリスは語る。

2022年モデルのフットプリントは現行モデルとほぼ同じで、コックピットも同じようにオープンだ。しかし、コックピットの幅は広く、フロアも低くなっているため、高身長のドライバーの居住性が向上している。

メインの計器類やフロントのデザイン要素など、ディテールには現行モデルで愛されている特徴を大きく取り入れている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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