フォルクスワーゲン・ルポGTI 英国版中古車ガイド 軽量ボディのポケット・ロケット

公開 : 2022.02.11 08:25

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ジョシュア・ホプキンス氏

「初めてルポ GTIを買ったのは、自分が18歳のとき。ダウンサイジング・ターボではない自然吸気のツインカムエンジンを搭載し、珍しくて特別だと感じて選びました。すごく気に入っていました」

フォルクスワーゲン・ルポ GTI(2000〜2005年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・ルポ GTI(2000〜2005年/英国仕様)

「7年間幸せに過ごした後、ミニJCW(ジョン・クーパー・ワークス)へ乗り換えましたが、結局ルポ GTIに戻りました。今の目標は大切に維持して、まだ赤ちゃんの息子が18歳になった時に、受け継いでもらうこと」

「初めて買った時と同じくらい、運転は今でも楽しいです。機敏で速い。中間加速も。製造品質が高く、経年劣化も上手に先送りできていると思います」

「正しいタイヤのチョイスと、コイルオーバーキットを組めば、まだまだ楽しめるクルマだと思います。ちなみにタイヤは、トーヨーがオススメですね」

購入時に気をつけたいポイント

トランスミッション

クラッチが弱点らしい。試乗では滑りがないか確かめたい。トランスミッション自体は堅牢だが、あまり積極的に変速するとシンクロメッシュに不具合が起きる。2速と3速は要注意。

シフトフィールが良くない場合は、リンケージが原因かも。修理はさほど難しくない。

エンジン

フォルクスワーゲン・ルポ GTI(2000〜2005年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・ルポ GTI(2000〜2005年/英国仕様)

ここ最近の交換がまだなら、タイミングベルトとウオーターポンプは新調したい。フォルクスワーゲンは6万4000km毎の交換を推奨している。

マフラーカッターやリアバンパーにエンジンオイルによる汚れが付着していないか、観察する。ミスファイアは、コイルパックの劣化で発生することが多い。

サスペンションとブレーキ

ダンパーからのオイル漏れや、スプリングのサビなどがないか確かめる。走行中のコツコツという異音や振動は、ゴムブッシュやジョイントまわりの劣化のサイン。

ブレーキは前後ともにディスク。パッドの残りと、ディスクの摩耗具合を確かめたい。交換費用は、さほど高くない。

ボディ

ドアハンドルの状態を確かめる。アルミニウム製のフェンダーや、ルーフの雨樋部分の腐食がないかも確認する。新車時は補修対象になっていた。ジャッキアップ時に正しくポイントへ合わせず、下回りが歪んでいる場合もある。

リアスポイラーは、水が侵入し塗装が浮いて、気泡ができることがある。ハイマウント・ストップランプ内部も腐食してしまう。補修は安くできないうえ、交換用の部品も出てきにくい。

インテリア

シートの角度調整などがスムーズか、パワーウインドウは滑らかに上下するか、実際に試す。エアコンからしっかり冷気が出てくるかも確かめたい。サンルーフが付いている場合、シールが劣化していないかもチェックポイント。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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