量産も見越して 日産キャラバン・マイルーム・コンセプト 「部屋感」へのこだわりとは?
公開 : 2022.02.14 05:45 更新 : 2022.02.14 11:01
商用車に注力する日産の発表したキャラバン・マイルーム・コンセプト。量産も見越した部屋感へのこだわりを取材しました。
日産の新たなチャレンジ
日産が新たなるチャレンジを始めている。
それが、新しいライフスタイル向けの商用車ビジネスだ。
筆頭となるモデルは、やはり商用バン「キャラバン」である。
「キャラバン」は2021年10月にマイナーチェンジしており、エクステリアとインテリアをシックなイメージに刷新。また、歩行者保護や、アクセルとブレーキの踏み間違い防止など加味した先進ドライバー支援システムを新たに搭載している。
日産は現在、日本の自動車メーカーとして唯一、カタログモデルとして後席や荷室を各種用にアレンジできるモデルとして「キャラバン」に「マルチベッド」や「トランスポーター」を設定している。
こうした実績を踏まえて、新たに登場したのが「マイルーム・コンセプト」だ。
初披露は、東京オートサロン2022(2022年1月14日~16日、於:幕張メッセ)で、次いでジャパンキャンピングカーショー2022(2022年2月10日~13日、於:幕張メッセ)でも実車が一般向けに公開された。
日産の資料には、「キャラバン・マイルーム・コンセプト」について次のような記載がある。
~新型「キャラバン」は、素敵な部屋を載せた「どこでもマイルーム」のデザインコンセプトです。「普段の生活の中で、大切な人とお気に入りの場所過ごす」。そんな、さりげなくゆったりとした時間の楽しみ方をご提案します~
「部屋感」 量産を視野に
そんな「マイルーム・コンセプト」だが、実は量産を視野にしているというのだ。
ジャパンキャンピングカーショー2022で、日産本社の商用車担当部門関係者に詳しい話を聞いた(以下、Q&Aとして記載する)。
――まずは、企画の意図を教えてください。
「キャンピングカー、車中泊とは違い、自分の部屋を(外の世界に対して)切り出したイメージです」
――オートサロンの際、日産の関係者は量産も視野に入れていると話していましたが?
「お客さまからの反響やフィードバックを受けて、量産に持っていきたいと考えています」
――実際、オートサロンではどのような声があったのでしょうか?
「キャンピングカーや車中泊を考えて作られたクルマの場合、もう少し機能的な作りになっているが、『これはそのまま部屋だ』というポジティブな受けとめが多くありました」
――では、そうした「部屋感」について、こちらの実車を使って詳しく教えて下さい。
「(後席から荷室に)バックドアを含めて車内全体的にルーバーを付けて、部屋の雰囲気を出しています。天井にもあえて車内高さを下げてでも間接照明をつけました。従来のトランスポーター的な、容積効率優先ではなく、普通の部屋っぽさのイメージです」