マツダCX-5は、どう変わったのか? マイナーチェンジで特別仕様車を拡充 試乗で検証
公開 : 2022.02.13 20:45 更新 : 2022.02.13 21:27
オフロードモード どこが違う?
駆動系の注目点は「オフロードモード」。
前項で述べたようにオンロードでもメリットを発揮するが、本領のオフロードでも従来から採用されるオフロード・トラクション・アシストとのオフロードとはっきりした違いを示す。
従来のシステムの制御は、一言でまとめれば大雑把。派手にホイールスピンしてから空転輪をブレーキで掴み、グリップ回復での動き出しも唐突。
オフロードモードは、空転少なくゆるりと動き出す。
空転輪のブレーキ制御とアクセル制御のコンビネーションがよく、扱いやすいだけでなく、心理的にもドライバーに余裕を持たせるように制御されていた。
悪路走破性も着々と進化しているわけだ。
乗り心地、静粛性について
ロードノイズを低減。高周波成分が少なくなって体感静粛性も向上。段差乗り越し時の突き上げの角を取って、荒れた舗装路での乗り心地を改善。
うねり等々の挙動やロールから感じるサスの硬さは従来車と変わらないのだが、刺激的な振動が減った。
各部を面取りしたような、あるいは肌触り領域の乗り味の改善というべきか、いずれもドライバーと同乗者の双方に優しい方向への改良だ。
スペック・志向を変化させるようなMCではなく、大まかな部分では変わっていない。
従来車オーナーが買い換えを焦るほどでもなければ、新型よりも従来型のほうが好みというドライバーがいても可笑しくない。走りの味では「どちらかと言えば」の範疇に収まる違いである。
「買い」か?
アウトドア趣味のためのクロスオーバーSUV相対で言えば、まだオンロード寄りの印象が強いが、登場時からすればラフ&オフロード適性を上げてきたのは好感が持てる。
マツダによれば先代オーナーにはMC車のほうが好印象。これもレジャー用途向けの要素が高まった効果と言える。
それらの魅力を揃えたモデルがフィールドジャーニーなのだ。
従来路線を好むならスポーティ志向のスポーツアピアランスが筆頭だろうが、高速ツーリングとアウトドア趣味の最適なバランスを模索しているならフィールドジャーニー。
この選択肢の拡がりこそCX-5の新たな魅力と言えよう。