崇拝の対象? カルト的な地位のクルマ 26選 自動車文化を築いた偉大な名車たち

公開 : 2022.02.19 06:05

トヨタランドクルーザー(1951年)

1960年に登場した40系トヨタ・ランドクルーザーは、4×4の代表的なコレクターズアイテムだ。2006年にはレトロな雰囲気のFJクルーザーが登場し、人気は急上昇。その後も徐々に価値が上がり、50系、60系のコレクターも増えている。

オーストラリアでは、全く異なるタイプのファンがいる。トヨタは1984年に発売された70系を今でも販売しているのだ。決して安くはなく、最新鋭のものでもないが、アウトバック(内陸の砂漠地帯)であらゆる冒険を尽くし、無傷で帰りたいという冒険家にとって、頼りになるクルマであることに変わりはない。

トヨタ・ランドクルーザー(1951年)
トヨタ・ランドクルーザー(1951年)

シボレーコルベット(1953年)

当初、シボレー・コルベットがスーパースターになることはないだろうと思われていた。1953年の発売当初は高価でパワー不足のコンバーチブルとみなされ、ボディも異型のグラスファイバー製だった。シボレーはすぐにV8エンジン(1958年からは燃料噴射装置付き)とハイリフトカムを採用するなど性能向上措置を取り、魅力を底上げした。

1963年に2代目モデル(通称スティングレイ)が登場するまで、コルベットは立派なスポーツカーに成長したのである。あとは歴史を見れば明らかだ。

シボレー・コルベット(1953年)
シボレー・コルベット(1953年)

シボレー・インパラ(1958年)

シボレー・インパラは、1960年代の米国におけるベストセラー車である。スーパースポーツ・パッケージを装着したモデルはクラシックカーとして人気を博し、やがてエンジンやボディスタイルを問わず、カリフォルニア発のローライダーシーンに欠かせない存在となった。

シボレー・インパラ(1958年)
シボレー・インパラ(1958年)

オースチン・ミニ(1959年)

4人乗りのポケットサイズのエコノミーカーとして誕生したミニは、英国の大衆文化の一翼を担うまでに成長した。1960年代、自動車業界では「言うは易く行うは難し」であった社会階層の垣根を越えた。昼は安価な移動手段、夜はファッションアイコンに変身したのである。

かのビートルズも愛用したほか、多くの映画に出演。「クーパー」の名を冠したモデルは欧米のレーストラックで絶大な人気を博した。現在では、バトンルージュからベルファスト経由で北京に至るまで、貴重なコレクターズアイテムとなっている。

オースチン・ミニ(1959年)
オースチン・ミニ(1959年)

ポルシェ911(1963年)

ポルシェ911のシルエットは、自動車業界において最もタイムレスなデザインと言えるだろう。一目で911とわかるこのデザインは、過去54年の間に定期的に進化してきたが、その外観が劇的に変化することはなかった。

最も話題になったのは1997年に登場した996型で、涙目型のヘッドライトと水冷エンジンが採用された。現在も911シリーズの中では浮いた存在だが、エンスージアストやコレクターからは尊敬を集めている。

ポルシェ911(1963年)
ポルシェ911(1963年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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