308とシャシーは同じ ヴォグゾール(オペル)・アストラへ試乗 8代目へ刷新 前編

公開 : 2022.03.05 08:25

従来のアストラとは一線を画す車内

想像より低い位置の運転席へ腰掛けてみると、ボディと同様に、車内も従来のアストラとは一線を画している。クラス最高水準のデジタル技術の搭載を目指した、未来的なダッシュボードが広がる。

ただし、ホイールベースが伸ばされていても、車内空間が広くなった印象はない。ルーフラインを下げ、背もたれが倒れ気味の運転姿勢を取るということは、リアシート側の空間に犠牲が出るということでもある。

ヴォグゾール(オペル)・アストラ 1.2T 130 GSライン(英国仕様)
ヴォグゾールオペル)・アストラ 1.2T 130 GSライン(英国仕様)

先代のアストラは、身長が180cm程ある大人でも、リアシートにも不満なく座れるハッチバックだった。だが8代目では、膝の前や頭の上が、少々窮屈に感じられそうだ。前席に座るドライバーの身長にも依るけれど。

今の時代、広い空間が必要ならクロスオーバーを選べば良い、という意見も理解できる。だが、優れたパッケージングはオペルの強みの1つだったはず。

フロントシート側の印象は良い。1ランク上に感じる高級志向は、間違いなくポジティブだ。メーターパネルとインフォテインメント用のモニターは、緩やかにカーブしたグロスブラックの筐体に収まっている。

オペルは、このモニター部分をピュアパネルと呼ぶ。試乗したアストラはベースグレードで、10.0インチのカラーモニターが2面並んでいた。

中級グレード以上なら、よりデザインの良いマグネシウム製フレームを備える、連続感のあるツインモニターが得られる。スマートフォンのように、デジタル技術をクルマでも楽しみたいと考える若い世代には、望ましい装備だろう。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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