NA 3.2L V6に四輪駆動 フォルクスワーゲン・ゴルフ R32 英国版中古車ガイド
公開 : 2022.03.04 08:25
新車時代のAUTOCARの評価は?
R32の操縦性は、そのスピードに合致している。豊かなグリップ力と、引き締められた姿勢制御を併せ持っている。ダイレクト感のあるフィーリングが、素早いコーナリングへの自信を高める。ブレーキもよく効く。
この走りを引き立ててくれるのが、美しく仕上げられたインテリア。最新のR32は、先代(4代目)以上に完璧なモデルに仕上がっている。
より速く、より快適で、見た目は凛々しく装備も充実。GTIでは難しい、コーナリングラインを楽しませてくれる。つまり、素晴らしいクルマだ。 (2005年10月5日)
オーナーの意見を聞いてみる
トム・ギャラガー氏
「馬鹿だと思われるかもしれませんが、8代目ゴルフRではなく、5代目のゴルフ R32を2021年に購入しました。もちろん、後悔はしていませんよ」
「新しいゴルフの方が遥かに洗練されていますが、R32のサウンドは代えがたいものです。このゴルフで、最も魅力的な部分でしょうね。夢を見ているように、運転にも強く惹き込まれます」
「フルノーマルの状態で、5500ポンド(約85万円)で購入しましたが、問題は殆ど起きていません。あえていえば税金が高いことと、ヘッドライト・レンズの曇り。でも、レンズは磨いて簡単にきれいになりました。ボディのサビも、少し補修しています」
購入時に気をつけたいポイント
トランスミッション
5代目ゴルフの時代のDSGは、6万4000km毎にフルード交換する必要がある。怠らなければ、信頼性は高い。リアデフのフルードも、6万4000km毎に入れ替えたい。
DSGの不具合として聞かれるものが、メカトロニクス・ユニットの故障。交換には、英国で1500ポンド(約23万円)ほど掛かることも。6速MTの場合は、3速へ入れづらいことがあるようだ。
エンジン
タイミングチェーンなので、タイミングベルトほど交換の頻度は高くない。コイルとテンショナーの状態や、ボルト類の緩みには気をつけたいところ。異音がないかも確かめたい。エンジンオイルは、通常で1万6000km毎の交換が指定されている。
ボディ
一般的な5代目ゴルフと心配する内容は同じ。プラスティック製のインナーフェンダーが、ホイールアーチ部分の塗装を削ってしまい、錆びる可能性がある。テールゲートのVWロゴ付近と、ドアのエッジ部分、ルーフの継ぎ目付近が錆びやすい。
ヘッドライトは、シール類の劣化が原因で水が侵入し、故障することがある。点滅することもあるようだ。
インテリア
レカロシートは、サイドサポート部分が立ち上がっていて摩耗しやすい。シートマウントがガタつくこともあるという。レザーシートでも、状態はよく確かめたい。不自然に車内が湿気っぽくないかも確かめる。不具合の原因だ。
電気系統
クルーズコントロールとエアコンの故障は珍しくなく、安く修理はできない。サンルーフが不調になることも。
エンジン系統に不具合が起きても、メーターパネルの警告灯を消してごまかしている場合がある。始動時に警告灯が付き、アイドリングを始めたらすべて消えることを確かめる。