アストン マーティンCEO、V12エンジン存続に言及 少量生産スポーツカーに採用

公開 : 2022.02.22 06:05

アストン マーティンのCEOは、自社製V12を少なくとも2026年まで作り続ける意向を示しています。

自社製V12エンジン 少量生産継続か

V8エンジンを搭載した新型SUV、アストン マーティンDBX 707は、V12エンジンを搭載したDBSに匹敵する加速力を見せつけた。しかし、トビアス・ムアースCEOは、自社製のV12をすぐに廃止するつもりはないようである。

メルセデスAMGの最強エンジンを改良したDBX 707のV8が、アストン マーティンDBSとDB11のV12の代わりとなる可能性はあるかと聞かれたムアースCEOは、次のように答えた。

アストン マーティンV12ヴァンテージのレンダリング
アストン マーティンV12ヴァンテージのレンダリング    AUTOCAR

「いいえ、そんなことはしません。V12にはまだ可能性が残っていますし、V12ヴァンテージの存在からも、我々のスポーツカーにV12を乗せる余地があることはわかるでしょう 」

新型V12ヴァンテージは、最高出力700psと最大トルク76kg-mを発揮するV12スピードスターと同様のパワートレインを採用すると予想される。「V12ヴァンテージ」の名称はすでに消滅しているが、ムアースCEOの発言からは、このエンジンがブランド内に残り続けることが伺える。

「V12ヴァンテージは、我々のブランドの方向性を印象づけるものです。アストン史上、最も高性能なスポーツカーです」

さらにCEOは、V12のライフサイクルは2026年から2027年に終わる見込みであることを明らかにした。「まだこれを求めている顧客がいるとすれば、その数は少ないでしょう。大量生産にはなりません」

つまり、V12はオーダーメイド品になるか、超高級な特別仕様車にのみ使用される可能性があるということだ。SUVのDBXでは、ドライビング・ダイナミクスと重量配分に悪影響があることから、ほぼ間違いなく採用されないだろうとしている。

アストン マーティンは現在、AMG製のV8と直6をラインナップに採用しているが、次世代C 63とE 63に搭載される予定の4気筒ターボは「一歩行き過ぎた」ものだと、ムアースCEOは言う。「わたしの個人的な考えですが、ブランドとしてのアストンには合いません」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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