遂にワーゲンバス復活 フォルクスワーゲンID. Buzz(バズ) 試作車へ試乗 前編

公開 : 2022.02.23 08:25

実物は想像以上に大きい

商用車仕様や、駆動用バッテリーの容量が小さいID.バズであれば、価格は多少安くなるはず。また、ロングホイールベースと四輪駆動、キャンピングカー仕様、ハイパワー仕様も追って発売される。

ちなみに商用車仕様なら、ユーロパレット規格という800mmx1200mmの面積を持つ荷物を、2つ積める。最大積載量は600kgになるという。多くの人の多くのニーズに応える準備は整っている。

フォルクスワーゲンID.バズ・カーゴ・プロトタイプ
フォルクスワーゲンID.バズ・カーゴ・プロトタイプ

さて今回は、ID.バズのプロトタイプへ試乗させていただいた。第一印象は、意外とボディが大きいな、ということだった。実際はマイクロと呼べるほど、コンパクトなバスではない。

初代タイプIIは、全長が4.3mほどしかなかった。様々なバリエーションが存在したが、ベースのタイプIIは1種類。どんなボディスタイルでも、思わず見る者を笑顔にする愛くるしさがあった。

新しいID.バズは、全高は大まかにいってタイプIIと同じ。わずかに高い程度だ。だが、全長はそれより約450mm、全幅も300mmほど成長している。

21世紀の乗用車だから、安全性も考えれば、ボディの拡大は避けられない。オリジナルではフロントタイヤの真上だった運転席の位置は、衝突試験をパスするために後ろ側へ移された。

2017年のコンセプトカーよりフォルムが四角くなっているが、より広い車内空間の実現には必要なことだったのだろう。それでも、実際のID.バズは想像以上に大きい。タイプIIの子孫に当たることを、実感できない人もいるかもしれない。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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