自動車メーカーじゃない会社が作った自動車 34選 前編 カラシニコフからソニーまで

公開 : 2022.02.26 06:05

Nvidia

米国の半導体大手Nvdiaが、自動運転の「ロボレース」向けに開発した無人レーシングカー。同社のDrive PX2を演算ユニットとして搭載し、同じマシンを10チームが走らせることで、技術や精神力ではなくソフトウェアの優劣を競う。

Nvidiaのロボレース参戦車両
Nvidiaのロボレース参戦車両

グーグル・ファイアフライ

ウェイモはグーグルの自動車部門であり、2009年から無人走行システムの設計を行っている。これまでで最も有名な製品は、ハンドルもペダルもない可愛らしい虫の形をした自動運転ポッド「ファイアフライ」だ。

グーグルの本拠地マウンテンビュー周辺の道路で普通に見かけられたが、2017年に運行中止となった。ウェイモは今後も自律走行技術の開発を続けるが、他社のモデルをベースとして使用する。

グーグル・ファイアフライ
グーグル・ファイアフライ

ミシュランPLR

70年代、ミシュランはタイヤテストのためにプロトタイプの自動車を作った。シトロエンDSをベースに、シボレーのビッグブロック・エンジンを2基搭載。最大の特徴はなんといっても10輪のデザインだ。「ムカデ」の愛称が付けられたPLRは、大型トラックほどのサイズで、車重9500kgに達する。ボディの真ん中にトラック用の大径タイヤを搭載し、最高速度160km/hでの走行テストが行われた。

ミシュランPLR
ミシュランPLR

NASA

宇宙へ行くのはいいのだが、行ってからの移動が大変なのだ。人類が初めて月に降り立って以来、NASAは地球外探査を容易にするために、さまざまなタイプの乗り物を設計・製造してきた。

これは2017年に発表されたそのマーズ・ローバー(火星探査車)の1つで、移動実験室というよりはバットマンが乗るバットモービルのような外観をしている。NASAは2030年代に火星に人を送り込む有人ミッションを計画中だ。

NASA
NASA

グラマンLLV

米国に住んでいる人なら、今日、あなたの郵便物がこのトラックで届けられた可能性が高い。グラマンLLVは、米国郵政公社が使用する軽輸送トラックだ。90年代に製造され、14万台以上作られたLLVは、現在も現役で活躍している。1994年にノースロップ社と合併した軍用機・民間機メーカーのグラマン社(戦闘機F-14トムキャットで有名)によって製造された。

グラマンLLV
グラマンLLV

サムスン・デジタルコックピット

サムスンもまた、自動車産業に参入しようとする巨大企業だ。2020年のCESでは、実車のようなプロトタイプ車を用いてデジタルコックピットを披露した。子会社のハーマンと共同製作した4人乗りのオープンカーの車内で、車内エンターテインメントと安全性の未来像を見せたのである。

サムスンのデジタルコックピットは、5G通信技術を使って車内外の機能を連携させ、ドライバーと乗客がよりつながった体験を提供するものだ。車内には8台のディスプレイと8台のカメラがあり、車外のリアディスプレイにメッセージを表示することで他の車両と情報を共有することができる。

サムスン・デジタルコックピット
サムスン・デジタルコックピット

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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