自動車メーカーじゃない会社が作った自動車 34選 後編 カラシニコフからソニーまで
公開 : 2022.02.26 06:06
トヨタAA型
トヨタは自動車を作り始める前に、10年近くの歴史がある。豊田佐吉(1867~1930年)が創業した同社は、織機を作る繊維業からスタートした。佐吉の息子である喜一郎が後を継ぎ、1936年にトヨタ(トヨダ)初の自動車「AA型」を誕生させた。
創業50周年を迎えたとき、トヨタは現存するAA型を探す旅に出た。そして2008年、ロシアで写真の個体が見つかり、現在、オランダのルーマン博物館に展示されている。
KTM
KTMはオーストリアのバイクメーカーで、特にオフロードバイクで有名だ。1990年代前半にストリートバイクの製造を開始し、やがて自動車事業にも進出。2008年のジュネーブ・モーターショーで発表されたKTMクロスボウは、同社初の自動車となった。一般道での使用を前提に設計されているが、790kgの車重はサーキットで本領を発揮する。
三菱A型
三菱は造船業から始まり、鉱業、保険、鉄鋼業と多角化した。そして1917年、国産初の量産車としてA型が誕生した。フィアット・ティーポ3をベースに手作業で作られたA型は、4ドア、7人乗りの乗用車で、100km/h近い最高速度を記録している。
ホンダ
ホンダはトヨタ自動車のピストンリング製造から始まり、その後、2サイクルエンジン搭載のバイク製造に進出した。最初のバイクは「ドリーム」と呼ばれ、販売店の名称の由来となっている。
ホンダは短期間で世界最大のバイクメーカーに成長した。その後、4輪車に転向するまでには長い歳月が必要だったが、1963年、トラックのT360(写真)が製造され、ホンダのバイクの原点である8500rpmまで回転する軽自動車となったのである。
ボンバルディアNEV
プライベートジェットからジェットスキーまで、多様な製品を展開するボンバルディアだが、自動車も製造している。1997年、EVの「NEV(Neighbourhood Electric Vehicle)」が登場。ゲーテッドコミュニティ(周囲を塀やゲートで囲んだ町)やリゾート地向けの高級ゴルフカートとして設計されており、最高速度わずか40km/h、航続距離は50km弱だった。
エアバス
ポルシェとボーイングが空飛ぶ自動車計画を立てたのに続き、2019年にはアウディとエアバスが手を組んだ。最終的に計画は頓挫したが、共同開発したポップアップ・ネクストはあくまでコンセプトであり、生産を意図したものではなかった。
アウディによると、これは自動運転型エアタクシーのテストベッドであり、この種の車両が大量生産できるようになるには長い時間がかかると結論づけている。