ケータハム、アルピーヌのベンチャー、その後
公開 : 2014.06.11 22:50 更新 : 2017.06.01 02:12
ルノーはケータハムが持つアルピーヌ・ビジネスの残りの株式を買い取ったという。しかし、ルノーはこれが両者の完全な決裂を示すものではなく、相互合意によってまだ協力関係を保つ余地はあると話している。
そのスタートは、2012年後半に署名されたケータハム-アルピーヌ合弁事業プロジェクトだ。これによって、両者はシャシーを共有するスポーツカーの製作を開始したのである。
ルノーは、このプロジェクトを終えたつもりはなく、依然として2016年にスポーツカーを市場に登場させる予定でいるという。この夏前にはインテリアのデザインも終わる予定で、すでにこの21世紀のベルリネッタのデザインは90%が完成しているようだ。
伝えられるところでは、このフランスの会社は、ケータハムとのジョイントが中止になることを今年初めに確認している。しかし、ディエップの工場の仕事には影響を及ぼさないとフランスの組合、CGTに話している。というのも、かわりにクリオRSがディエップで製作されることになるからだ。とはいっても、ここがルノーのスポーツ・モデルを製造する拠点となるわけではなく、依然としてアルピーヌ・ブランドの大本営であることは変わりないという。
関係筋によれば、このルノーとケータハムの亀裂は、今年初めに表面化したという。アルピーヌの開発がデザイン変更を受けて遅れを生じたのだ。従って当初の予定よりも1年遅れた2016年のリリースにずれ込んだ。しかし、ケータハムの方は、計画通り開発が完了しており、あと数ヶ月というところまで進んでいた。本来、両方のモデルを一緒に市場にリリースする予定でいたのだが、このアルピーヌの遅れが、両者に溝を造り出すきっかけとなったようだ。
ケータハムは、ルノーが開発したパートを含め、その技術を使う予定でいる。その結果、ノーフォークを拠点とするテクニカル・センターの数人が職を失うこととなるとコメントしている。また、ケータハムの関係筋は、破産したドイツのスポーツカー・メーカー、アルテガを買収したという噂は否定している。
ちなみにケータハムのスポーツカーはおよそ300psのエンジンを搭載する予定。一方、アルピーヌは250psのエンジンを搭載し、最低重量が1100kgであると発表されている。