誰も知らないSUV 32選 前編 生まれる時期が早すぎた不運な名車・珍車
公開 : 2022.03.05 06:05
ホンダ・クロスロード(1993年、初代)
ホンダ史上唯一V8エンジンを搭載した量産車は、車高の低いスポーツカーではなく、ランドローバー・ディスカバリーのバッジエンジニアリング車であるクロスロード(Crossroad)だった。ホンダとローバーの提携の産物で、日本市場でジープ・チェロキーのようなSUVに対抗するために作られた。
2ドアと4ドアを用意したクロスロードだが、信頼性が低く、燃費も悪いため、唯一の販売国である日本ではその魅力は大きく制限された。1998年に販売を終了し、ホンダはローバーの協力なしに設計した初代CR-Vでその穴を埋めた。
ホンダ・パスポート(1993年、初代)
初代パスポート(Passport)は、名ばかりのホンダ車だった。いすゞのロデオにホンダのエンブレムをつけたもので、よく訓練された目でなければ見分けがつかない。バッジエンジニアリングは、SUVセグメントに参入するための最も迅速でコスト効率の良い方法であり、いすゞはお金を出してくれる人には喜んでクルマを分け与えたのである。1997年から2002年まで製造された2代目パスポートもいすゞであった。
ホンダは2000年代にいすゞへの依存をやめ、自社設計のモデルに専念し、SUVセグメントでの代表的な存在となった。それ以来、いすゞのバッジを付けたホンダのSUVは発売されていないが、2019年モデルでパイロットのショートモデルにパスポートの車名が復活している。
ポンティアック・サンランナー(1994年)
スズキとゼネラルモーターズとの合弁により、1988年に登場したジオ・トラッカー。カナダではGMCとシボレーがトラッカーとして販売していたが、日本ではスズキ・エスクードとして知られている。
その後、1992年にカナダ市場向けにゼネラルモーターズが設立したブランド、アスナに譲渡され、1995年のアスナ閉鎖後にポンティアックのモデルとなった。1998年まで、2ドアモデルのみが販売された。