ロシアのウクライナ侵攻に対する自動車業界の反応 紛争が与える影響とは
公開 : 2022.03.03 06:05 更新 : 2022.03.19 14:15
ウクライナ情勢が逼迫する中で、各自動車メーカーはどう対応するのか、現時点でわかっていることを伝えます。
もくじ
ーウクライナ危機に自動車業界はどう対応するか
ーゼネラルモーターズ
ーヒョンデ(ヒュンダイ)
ージャガー・ランドローバー
ーメルセデス・ベンツ
ー三菱
ールノー
ートルサス
ーステランティス
ートヨタ
ーフォルクスワーゲン・グループ
ースコダ
ーフォルクスワーゲン
ーボルボ
ウクライナ危機に自動車業界はどう対応するか
ロシアのウクライナ侵攻を受け、自動車業界も対応を始めた。
ウクライナのサプライヤーからの部品が不足しているため、一部のメーカーはロシアへの出荷を停止したり、生産を一時停止したりしている。
これまでに影響を受けたメーカーには、グループ・ルノー、ステランティス、フォルクスワーゲン・グループなどがある。
昨年、ロシアで販売された自動車は166万6780台で、カナダ、フランス、英国を上回った。世界第8位の自動車市場であるにもかかわらず、多くの企業がロシアのパートナー企業との関係を断っている。
今後数週間のうちに、サプライチェーンに支障をきたす問題がさらに発生することが予想される。一方、スコダを含む一部企業は、戦争の影響を受けたウクライナの労働者を支援することを約束している。
以下、紛争勃発が各メーカーに与えている影響について、記事執筆時点までに判明していることを列挙する。
ゼネラルモーターズ
ロイター通信は、ゼネラルモーターズ(GM)はロシアでの事業を一部停止したと報じている。ロシアへの輸出をすべて停止するとし、「我々の思いは、ウクライナの人々とともにある。人命の損失は悲劇であり、我々の最大の関心事はこの地域の人々の安全である」と述べた。同社はロシアで年間約3000台の車両を販売している。
ヒョンデ(ヒュンダイ)
ヒョンデは、半導体不足を理由にロシアのサンクトペテルブルク工場での生産を5日間停止した。
「半導体の供給不足のため、工場は一時的に閉鎖される」と関係者は述べている。
同社はさらに、この決定は「ロシアやウクライナとは何の関係もない」と明言。
英字日刊紙コリア・ヘラルドによると、ヒョンデがロシア国内販売店への納車を停止したとされている。
ジャガー・ランドローバー
ジャガー・ランドローバー(JLR)は、ロシア向け車両の出荷を停止した。
同社は声明で、「全従業員とその家族、そして我々のネットワーク内の人々の福利厚生」を優先するとし、「現在の世界情勢は取引上の課題も抱えているため、ロシア市場への納車を一時停止し、状況を継続的に注視している」と述べている。
BBCは、英国、EU、米国による制裁措置により、ロシアでの自動車販売がより困難になっていると報じている。
メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツは、ウクライナ危機の影響を受けた人々を支援するため、100万ユーロ(約1億2800万円)を寄付すると発表した。
オラ・ケレニウスCEOは、「緊急措置として、ウクライナへの支援としてDeutsches Rotes Kreuz eV(赤十字)に100万ユーロを寄付する」とコメントしている。