日本は下品なランボルギーニ・カスタムだらけ? 日本一の上質めざしたアヴェンタドール発見

公開 : 2022.03.07 20:17  更新 : 2022.03.25 18:48

純正カスタム? 違和感の無さめざす

「純粋にノーマルのアヴェンタドールを美しく上質にカスタムして乗りたいと思っている人も少なからず存在しています」

「その声に応えられるランボルギーニが日本にはない。海外のお客さんからも『日本は素晴らしいカスタムカーを数多く世界に送り出してきた。ミスター・ヨコマクは作らないのか?』そんな声もいただくようになり、じゃあ、作ってみようと」

VeilSide代表の横幕宏尚氏
VeilSide代表の横幕宏尚氏

「一見するとこれ、どこが変わってるの? という印象を持たれる方もいるでしょう。実際は全幅が2030mm→2150mmのワイドボディになっていますが、ゴテゴテしたエアロではなくアヴェンタドールのきれいなラインをいかしながらデザインしました。」

なるほど確かに、単体で見るとまるで純正のカスタムコンプリートのように違和感なく上質な仕上がりになっていると筆者は感じた。

外観もさることながら、内装のこだわりにも要注目だ。

「ボディカラーと内装色の組み合わせでインテリアにもファッショナブルな世界を表現したかった」(横幕氏/EARTH)

ワニ革の最高級品「ポロサス」を採用

そして何よりも驚くのは自動車の内装には通常使われることはない「ポロサス」という最高級のワニ革をシートやコンソールの一部をはじめ随所にあしらっていることだろう。

超高級車の世界では使用された例もあったかは定かではないが、ポロサスをアヴェンタドールの内装に使用したのは、世界初か、さもなければ非常にレアなケースだろう。

内装には通常使われることはない「ポロサス」という最高級のワニ革をシートやコンソールの一部をはじめ随所にあしらっている。
内装には通常使われることはない「ポロサス」という最高級のワニ革をシートやコンソールの一部をはじめ随所にあしらっている。

ポロサスとはエルメス、グッチなど世界の有名ブランドがこぞって使用するスモールクロコダイルの革で独特の網目模様が非常に美しく世界中にたくさんのポロサス愛好家も存在している。

ちなみにポロサスを使ったエルメスのバーキン(ハンドバッグ)は数百万円~高いものでは3000万円超の価格が付くものもある。

しかし、クルマの内装に使うのは技術的にむずかしいとされてきた。

「革が硬く、伸びにくい特性の為、3D縫製が非常に難しいのです」

「クロコダイルの皮にはランクがあり、エルメスのバックや財布等の最高級ラインは最高ランクのクロコダイルが使われています」

「このアヴェンタドールにはエルメスと同等ランクのポロサスを使用しており、最高級コンプリートカーとしての品格を醸し出しています」

「細部にまで手を抜かないエレガントデザインに仕上げました」(横幕氏/EARTH)

「近年の日本のカスタム業界はギスギスした雰囲気がありますね。もっと自由にマナーを守りながら楽しむのがカスタムカーの神髄だと思います」

「数千万円もするクルマなのに、幼稚な技術力でチリも合っていない改造車も目立ちます。そこで、大人の優雅な遊びとしてアヴェンタドールを選び、オリジナルの美しいデザインを崩さないボディキットを具現化したく、ランボルギーニへの敬意も込めて世界的に名のあるVeilSideの横幕氏へ依頼しました」(EARTH)

「オートサロンでは『SVJに乗っているけど、このキットを組み合わせたアヴェンタドールを購入すればSVJは要らないね。こっちの方が迫力もあって美しい』『一見なにもやってなさそうだけど100%やっているとこが良い』などのお声を頂戴しました」とも。

カスタムカー界のレジェンドが手掛けたアヴェンタドールはすでに欧米のランボオーナーの間でも高評価を得ている。

カスタム王国日本の名誉も挽回されつつあるのかもしれない。

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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