メルセデス・ベンツAMG GTのエンジンを公開
公開 : 2014.06.13 22:50 更新 : 2017.06.01 02:12
メルセデス・ベンツは、まもなく発表が予定されているAMG GTに搭載する4.0ℓツインターボV8ユニットを公式に公開した。そのスペックは、520ps/3250rpm、66.2kg-m/1750-4750rpmとされている。
この新しいエンジンは、これまでSLS AMGに搭載されていたノーマル・アスピレーション6.2ℓV8のM159型に変わるもので、コード・ネームM178の名前で開発されているものだ。新しいC63AMGにも搭載される予定のエンジンで、サンド・キャスト・アルミニウム・ブロックを持ちφ83.0のボアと92.0mmのストロークを持つ。これは、360psを発揮する2.0ℓ4気筒のダイレクト・インジェクション・ユニットと同じサイズだ。つまり、これを2倍にして3982ccの排気量と8つのシリンダーにしたエンジンということだ。その各バンクの挟角には2つのボルグ・ワーナー製のターボチャージャーが設置される。
AMGのエンジン・レイアウトの責任者、クリスチャン・エンデルレは、M159型よりもM178型は全長で88mm短いという。ターボ圧は2.3barで、インタークーラーは水冷-空冷式だ。
2番めのターボチャージャーは、ボッシュから供給されるピエゾ・インジェクションを備え、1サイクルにつき最高7つの独立したインジェクションを持つ。シリンダー・バレルは、メルセデス・ベンツがパテントを持つナノサイドという低抵抗の素材が使用され、シリンダー・ヘッドはライト・ジリコニウム加工したアルミニウム製、そしてオイル潤滑はドライサンプとなる。
AMGのアファターバッハにあるヘッドクウォーターでの最初の印象は、M159型よりもバリトンのエグゾースト・サウンドを奏でるユニットであるという。
1ℓあたり128psというパワーは、SLS AMGに搭載されるM159型のよりもℓあたりの出力は、36ps多い。また、最高出力の発生回転も750rm低められた6250rpmとなる。トルクは、66.2kg-mと現行のM159型と同じ値だが、その発生回転数は、これまでよりも3000rpm低い1750rpmから4750rpmとなる。
ちなみに、BMW M5やM6クーペ、M6カブリオレに使用されている4.4ℓのV8は、ℓあたり127ps、最高出力は560ps/6000rpm、最大トルクは69.3kg-m/5750rpmという値だ。