斬新スタイルのDセグ・モデル シトロエンC5 Xへ試乗 快適性重視の個性 後編

公開 : 2022.03.21 08:26

付き合いやすいファミリーカー

ピュアテック130のCO2の排出量は、PHEVの30-34g/kmに対し、136-154g/kmへ増える。大きめのファミリーカーとしては130の方が訴求力は高いと思うが、英国では一般的な会社からの貸与車両として乗る場合は、税制的にPHEVの方が妥当だろう。

新しいC5 Xによって、シトロエンがDセグメントで存在感を示すことができるのか、筆者には判断が難しい。「中国市場がなければ、別の判断がくだされたでしょうね」と、同社CEOのヴァンサン・コベ氏は話していた。

シトロエンC5 X ピュアテック130 シャイン(欧州仕様)
シトロエンC5 X ピュアテック130 シャイン(欧州仕様)

中国市場には、Dセグメントのシトロエンを好んでくれる人が多いらしい。発売から4か月で、1万2000台を販売したという。中国西部の成都市が、C5 Xが製造されている場所なことも影響しているかもしれない。

従来にはないボディスタイルでも、広く受け入れられているという事実は興味深い。伝統的な3ボックス・スタイルのサルーンである必要性は、従来以上に薄れているようだ。

それは欧州でも同じ。特に1.2L 3気筒ガソリンターボのC5 X ピュアテック130は、付き合いやすいファミリーカーになってくれるのではないだろうか。

シトロエンC5 X ピュアテック130 シャイン(欧州仕様)のスペック

英国価格:2万7990ポンド(約433万円/試乗車)
全長:4805mm
全幅:1865mm
全高:1485mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:8.1秒
燃費:14.7km/L
CO2排出量:154g/km
車両重量:1418kg
パワートレイン:直列3気筒1199ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:130ps/5500rpm
最大トルク:23.4kg-m/1750rpm
ギアボックス:8速オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

斬新スタイルのDセグ・モデル シトロエンC5 Xへ試乗 快適性重視の個性の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事