新型アバルト「500 EV」 来年発売予定 ブランド初の高性能EV、開発は最終段階?
公開 : 2022.03.14 18:45
フィアット500 EVのアバルト仕様が、ブランド初の高性能電動モデルとしてまもなく登場する見込みです。
EVにも「サソリの毒」
フィアットは、EVの「500」のアバルト仕様を間もなく発表する予定だ。2018年に発売されたアバルト124 GT以来の高性能モデルで、アバルトの電動化の始まりとして来年の発売を目指している。
フィアットのオリビエ・フランソワCEOはAUTOCARの取材に対し、アバルトのモデルは常時1~3台展開するとの見通しを示した。フランソワCEOは次のように語っている。
「1年半前、わたしは(500の電動アバルト仕様を作るのは)それほど難しいことではないと発言しました。EVは、もう運転するのがとても楽しいんです。当社はEVに積極的に取り組んでおり、確定すれば比較的早く実現するでしょう」
「『悪いニュース』は、思ったよりも複雑だということです。本当のアバルトを作りたいなら、同じ電動パワートレインではダメなんです。必要なパワーとトルクを手に入れたら、ドライブトレインもトランスミッションもブレーキも同じというわけにはいきません。すべてを適合させなければならないのです」
さらに、フランソワCEOは正式発表に先立ち、最終的なテスト走行を実施中であることも明らかにした。
「素晴らしいものになると思います。音も面白くなりそうです。無音かそうでないかの選択もできるでしょう」
また、次期モデルの開発において、アバルトのファンコミュニティが重要な役割を果たすという。
「マーケティングに関して言えば、フィアットとはまったく違うブランドです。アバルトファンはフィアットを買いませんし、その逆も然り。500という1台のクルマで、2つのまったく異なるターゲットが存在するのです」
「当社は、コミュニティを活用し、彼らを開発に巻き込んでいくつもりです。そのためにソーシャルメディアは理想的です」
EVの500は、0-100km/h加速のタイムが9.0秒、最高速度が150km/h、航続距離が320kmとなっている。アバルト仕様では、0-100km/h加速7.0秒以下、最高速度160km/h以上を目指すとのことだが、航続距離は若干短くなるようだ。